さて、今期は、オールスター後の後半戦の盛り返しに期待がかかったものの、惨憺たる成績でシーズンを終えたエンゼルスも、このところなにかと話題が多い。
地元アナハイム市との球場リースの契約更新が不調ということもあり、豪華な新球場建設の噂も現実味を帯びてきた。さらに、チームは最優秀監督賞を3度受賞した名将ジョー・マドンを新監督として迎えている。
しかも、今シーズンの情けない成績にもかかわらず、オーナーのアルトゥーロ・モレノはさらに選手の年棒予算枠を大幅アップすると発表し、どこの球団よりも早く選手補強に積極攻勢を見せている。
そのなかには、なんと今年のワールドシリーズで歴代2位の47奪三振を記録した、アストロズのゲリット・コール投手が候補として挙がっており(コールはエンゼルスのあるカリフォルニア州のオレンジ郡出身)、大谷とコールが来年のエンゼルスを大きく変えると、地元は今からお祭り騒ぎだ。
来年は「投げられるシーズン」
アメリカ人はエンゼルスファンであるなしにかかわらず、日本人と同じくらい、来季の「二刀流」大谷のマウンド登場を渇望している。
大谷自身も、スポニチチャンネルのインタビューで、これほど長期間マウンドに立っていなかたことは過去になかったと不安を口にしながらも、来年については「投げられるシーズンだから楽しみにしている」と胸を張っていた。
自分が投げている夢を見なければ、過去の自分の投球映像も見るわけでもないと語りながら、マドン新監督が決める登板頻度や球数制限に従いながら、まずは結果を出すことに固執せず、自分の理想の投球に近づけていくことだと笑顔を見せていた。
来季のメジャーリーグは、必ずや大谷の二刀流の話題で持ちきりになることだろう。アメリカに住む筆者としても、それは誇らしく、いまから楽しみだ。
連載:ラスベガス発 U.S.A.スプリット通信
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