他の人から警告を受けていたが自分は信頼していた部下が大きな問題を起こして組織が危機に陥ったり、上級のリーダーがひどい振る舞いをしているため、そのことについて部下に釈明しなければならなくなったりするかもしれない。あるいは、新たな重要プロジェクトを担当するよう促した同僚が仕事をうまくこなせずあなたの支援を当てにしていたり、第2、第3、第4の計画が全て失敗してしまったりすることもある。
こうした瞬間には、衝撃的な出来事に対する典型的な反応である闘う、逃げる、固まる、譲歩するのどれかを選んでしまいがちだ。こうした選択肢を仕事に当てはめて考えると、あなたが問題の原因だと考えている人と争いを始めること、問題を誰かに押し付けて逃げること、問題を無視して何も異常はないふりをすること、長期的な影響を考えずにその時点で最も扱いが難しい関係者を満足させること、などになるかもしれない。
ここに挙げた反応よりも良いものは何だろう? 会社にとって最善のステップを取る前に、あなたはまず自分自身を管理しなければならない。ここでは全体像を把握し、元々の問題に加えて新たな問題を生まないような賢い行動を取る3つの方法を紹介する。
1. 恥や罪悪感から起きる反応に注意する
大きなシステム障害を経験した私の顧客は、その可能性を予見し備えておくべきだったと自分自身を責めていた。彼女は自分の管理下でこうしたことが起きたこと、幹部層とチームメンバーの両方を落胆させたことに罪悪感を感じ、職務を降りることを考えていた。
しかし彼女が辞めていたら、会社を著しく悪い状況に置くことになっただろう。ここで重要なのは、彼女が自分自身のバランスを取り戻し、会社のデータを回復させるとともに、これから生じるであろうさまざまな問題に対処できるようにすることだった。
私たちは、彼女が罪悪感を克服し、責任を取って再び前進できるようにするため、内省の3つの側面に取り組んだ。それは、彼女が自分では制御できなかった点を挙げること、逆に強化できていた点を認めること、そして今後の教訓を明らかにすることだ。