群邑中国グループの携帯事業戦略ゼネラルマネージャー、趙晨(チャオ・チェン)は、いわゆる網紅とKOLの間に明確な境界線はないと考えている。彼らは大きな影響力を持ち、発信力も強い。
「網紅はKOLと一部重複しています。大きな影響力と質の高いコンテンツ発信力を持つのが網紅の必須条件ですが、特定の分野で実績がありさえすれば、彼らはKOLと呼ばれ得ます」とチェンはいう。
そして「紅網経済」の発展に伴って、Taobao(タオバオ)やJD.com、アマゾンといったEコマースプラットフォームが、購入につながるアイデアをKOLの手法から借りるようになってきている。
EコマースとKOLの連携モデルは、マーケティングの主砲としてきわめて強力だ。ある中国国内メディアの報告によれば、前出のルーハン・ホールディングス共同創立者ジャン・ダーイーは、ある新商品を「2秒で売り尽くした」という伝説的な記録を打ち立てたという。その驚異の影響力は多くのトップセレブにも肩を並べる。
こうした「大きな波」の中で、KOLに立ち上げを依存するEコマースのプラットフォームは、国外向け直販を専門にするEコマースサイトも含め、後を絶たない。
海外のショッピングサイトたちは、ロングテール理論を参考にEコマースでもっとも有効な5つの商品カテゴリーをはじき出している。それらは「マタニティと子ども」「健康」「ファッション」「美容」「流行ブランド」だ。そして彼らは、これら各カテゴリーのKOLと積極的に連携しようとしている。