「職人のコーヒー」を売りにするコーヒーショップが急増し、コーヒー文化が急速に普及するなかでも、英国では今も紅茶の方を好む人の方が多い。
日用消費財(FMCG)を専門に扱う業界誌「ザ・グローサー(The Grocer)」の調査によれば、英国人の75%が、毎日少なくとも1杯の紅茶を飲んでいる。
2. 健康に良い
健康に対するリスクやメリットに関して、コーヒーが話題になることは多い。一方、そうした問題でお茶が取り上げられることはめったにない。
お茶を飲む人が多い国にとっては、お茶には「カテキン」と呼ばれる健康に良い成分が含まれることはうれしいニュースといえるだろう。実際のところ、1日に2〜3杯のお茶を飲む人は、心臓病、脳卒中、糖尿病、一部のがんを発症するリスクが低いとされている。
3. 心を落ち着かせる効果がある
刺激を与える成分も一定程度は含んでいる一方で、お茶にはリラックス効果を持つ成分として知られている「テアニン」が含まれている。つまり、動揺しているときにお茶を飲むべき科学的な根拠があるということだ。
4. コーヒーよりたくさん飲める
お茶1杯当たりに含まれる平均的なカフェインの量は、コーヒーのおよそ半分。カフェインの1日当たりの摂取量として推奨されているのは、コーヒーなら4杯だ。つまり、お茶ならその2倍の量を飲んでも問題はないということになるだろう。
カフェインの影響は、摂取から最長8時間継続するとされている。午後にはお茶の量を制限するか、カフェインの入っていないものを飲むようにした方がいいかもしれない。
5. 鉄分の吸収を妨げる
食事をしながらお茶を飲むことは、あまり良い考えではないかもしれない。野菜に含まれる鉄分と結び付き、その吸収量を60~70%減らしてしまうためだ。特に野菜中心の食生活をしている人や高齢者など、鉄不足のリスクがある人は気を付ける必要がある。
6. お茶をいれる間もお金を稼げる
英国では一般的な労働者が生涯に得る賃金のうち、仕事ではなくお茶を入れるために使われていた時間に支払われる金額が2万7500ポンド(約389万円)に上るという。
お茶とコーヒーの専門店「Tea and Coffee」の調査によれば、お茶を飲む習慣を職場で最大限に活用しているのは建築家。生涯賃金のうち3万7295ポンドは、仕事をするのではなくお茶をいれている間に稼いでいる計算になるという。