ここで突如として、新たなスペースが登場する。コワーキングとコリビングを一度に実現できるスペースだ。これは、大きな分譲マンション、あるいは小さな共同住宅を小さな居住スペースに改築したもので、共有オフィススペースも併設されている。こうすれば、一つの場所で両方の世界の良い部分を得られる。必要な期間だけ借りることができ、自分が欲していた交流の場が仕事でも生活でも持てる。
コリビング/コワーキングの環境により、ノマド的ライフスタイルを選ぶ遠隔勤務者が経験するさまざまな問題が解決される。一つの場所で、質の良い勤務・居住スペースを短期的に得ることができ、一人で働いている場合には得られない「コミュニティー」の感覚をどこに行っても享受できるのだ。
コリビングは今、広まっているのだろうか?
その通り。世界的に広まっている。過去10年間で、コワーキングスペースの概念は成長を遂げてきた。ウィーワークなどの企業は、コワーキングを大きな事業へと変化させた。遠隔勤務者は、手ごろな価格のオフィススペースを見つけ、その時々で利用したい場所を選ぶことができる。
コワーキングをコリビングと組み合わせるアイデアは、アウトサイト(Outsite)などの企業が最近始めたものだ。同社では、手ごろな会員費を払うことで、世界中のコワーキング/コリビング施設を利用できる。ウィーワークも、この新たなコンセプトに参入している。同社はニューヨークと首都ワシントンで、そのための不動産投資を行ったとされる。
仕事と居住スペースを組み合わせるアイデアはまだ新しいものだが、遠隔勤務者が増えていることや、こうした労働者が移動する先々で仕事と居住のスペースを見つけるニーズが存在することを考えると、こうしたスペースを組み合わせることは、理にかなった解決策だろう。働き方の進化はこれからも続き、こうした進化を受け入れることでさらなる革新的解決策が生まれる。コリビングはその最新トレンドにすぎないが、現在進む変革の一部であることは確かだ。