サービス開始時点では、米国で200カ所以上のファーマシーを運営するジャイアントイーグル(Giant Eagle)の顧客が対象で、ユーザーは処方せんをアレクサの投薬管理用スキルに登録できるほか、処方薬の追加をアレクサ経由で頼むことも可能だ。ジャイアントイーグルは医薬品の宅配サービスも行っている。
投薬のスキルをアカウントに紐付けると顧客はまず、アレクサにボイスの登録とパスコードの設定を求められる。その後、アレクサに「私が薬を飲むスケジュールを管理して」と呼びかけると、音声アシスタントが処方せんを確認し、薬を飲む時間のスケジュールづくりを手伝ってくれる。
リマインドを受けた際にユーザーは、どの薬を飲めばいいかをアレクサに尋ねることも出来る。その際にはパスコードを求められる仕様で、医療データが悪意ある人物に利用されることを防止する。
アマゾンは今年初め、外部の開発者が今後、米国のHIPAA(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)基準に合致するアレクサのスキル開発を行えるようになると述べていた。
スキルは声のプロフィールや、パスコードによって本人確認を行い、個人の医療データを保護している。ボイスの入力履歴を消去したい場合は、アレクサのアプリやアマゾンのプライバシー設定メニューを声で操作して行える。
アマゾンは顧客からの要望を受けて、ロボットによる調剤オートメーション・システムを開発するオムニセル(Omnicell)と共に、この機能の開発を進めてきた。同社は他のファーマシーとも連携し、来年からさらに多くの人々にアレクサの投薬管理スキルを提供する計画だ。