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Photo by Brook Mitchell / Getty Images

オーストラリア南部で続く記録的な干ばつと森林火災により、コアラの生息地の大部分が焼き尽くされ、コアラが絶滅してしまう懸念が浮上した。

オーストラリア・コアラ基金(AKF)のデボラ・タバート会長は、火災によって1000頭以上のコアラが死亡し、コアラの棲みかの80%が焼失したと試算した。同基金は「コアラが理論上の絶滅の危機に直面している」と述べた。ただし、一部の専門家はコアラの個体数の測定が困難であることから、AKFの試算が誇張気味だと指摘した。

しかし、山火事によってコアラの主要な食べ物のユーカリの木が失われたことは事実だ。大人のコアラは1日あたり約900グラムのユーカリの葉を食べている。火災で焼かれたユーカリの木が再び葉をつけるまで少なくとも数カ月が必要で、多くのコアラはその間、餓死の危機に直面することになる。

環境保護団体は政府に対し、コアラ保護法の施行を急ぐように求めている。オーストラリア議会は2016年に、コアラの生息に欠かせないユーカリの木を守ることや、コアラのハンティングを禁じる法律を議会で可決したが、正式な施行には至っていない。

先日はオーストラリア人が、炎の中からコアラを助け出す動画がネットで拡散し、火傷を負ったコアラを救おうという声が高まった。コアラ専門病院のポートマッコーリー・コアラ病院は、クラウドファンディングで寄付を募り、現時点で4万人近い人々から約170万ドルの支援金を集めている。

ポートマッコーリー・コアラ病院は集めた資金で、火災で棲みかを失ったコアラのための水飲み場を作ろうとしている。さらに、火傷を負ったコアラの治療を行う専門のリハビリ施設を建設する動きも進めている。

編集=上田裕資

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