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2019.11.30

アルピニスト・野口健とG-Star RAWから環境保全の本質を学ぶ

わずか25歳の若さで7大陸最高峰の登頂を成功させたアルピニストの野口健。その経験を生かし、約20年間にわたって社会貢献活動にも精力的に取り組んでいる。自然の美しさと恐ろしさ、その双方を知り尽くす野口は、環境問題と向き合うとき、人々に求められるのは、思慮深さであると語る。

サステナブルな社会の実現を目指すオランダのグローバルデニムブランド、G-Star RAWとの出会いは野口の信条をより強固なものとしたようだ。


多様性を感受し、環境問題に向き合う

「G-Star RAWの3Dジーンズは身体にフィットしながらも、非常に動きやすく、つくりも頑丈です。それでいて、すべての製品がサステナビリティにオーガナイズされているので、自然を愛する登山家にぜひおすすめしたいデニムブランドです」

こう語るのは、25歳の若さで7大陸最高峰の登頂(当時の世界最年少記録)を成功させたアルピニストの野口健である。野口は、約20年間にわたる遠征のなかで、変わり果てていくヒマラヤ山脈の氷河の惨状を目の当たりにしている。温暖化が起因と考えられる突発的な雪崩によって生命の危機に立たされたこともあったという。自然の猛威を知り尽くす野口は環境問題に対して、独自の考えをもっている。

「気候変動による自然災害が世界中で多発しています。複数の研究機関は、このまま温暖化が進めば、環境、生態系に極めて深刻なダメージを与えると警鐘を鳴らしています。メディアが流すニュースもほとんどがネガティブな地球の未来の姿です。もちろん、それらはひとつの真実に違いないでしょう。しかし、マイナス面だけにフォーカスを当てるのはいかがなものかと僕は、思うのです。

絶望感、失望感だけを植え付けられた人々、子どもたちはこれから訪れるかもしれない厳しい自然環境と上手に向き合えるでしょうか。彼らが知るべきもうひとつの真実は、いつの時代も人間は自然の恵みを享受しながら折り合いをつけてきた歴史です。現代もまた、人間は環境破壊という過ちを冒しながらも、一方では自然保護の技術を進化させています。そうした矛盾を受け入れることも必要ではないでしょうか。環境問題を考えたとき、ポジティブな情報にも積極的に目を向けるべきだと思うのです」

G-Star RAWのイニシアチブがユーザーに与えた影響

例えば、毎年、少なく見積もっても年間800万トンの有害なプラスチックゴミが海洋に流入していると言われている。プラスチックは劣化すると、温室効果ガスのメタンが排出されることでも知られている。この事実を強調したところで、人々の消費行動は改善されるだろうか。「自らが直接、見ていないこと、体験していないことを自分事として考えるのは、実はとても難しい」と野口は言う。むしろ、ポジティブなメッセージによって人々のマインドを変えた好例は世界にたくさんあると主張する。

ファッション業界でいえば、G-Star RAWはその代表格といえるだろう。2014年、G-Star RAWは、バイオニックヤーン社とのコラボレーションによって海洋を漂うプラスチックのリサイクル素材を使用したデニム、『ロー・フォー・ザ・オーシャン』の開発に成功した。そこに至るまでのエピソードの数々は、循環性が大きな課題であったファッション業界に刺激を与えた。

G-Star RAWが欧米で絶大な人気を誇るのは、優れたデザイン性や3D技術による秀逸な穿き心地だけが理由ではない。ユーザーは、G-Star RAWのひとつのコレクションが生まれるまでのサステナブルなストーリーに強い共感を示す。



G-Star RAWは、「オーセンティック」「クラフツマンシップ」「イノベーティブ」「サステナブル」という4つのコンセプトをユーザーに約束している。例えば、2019年にリリースされた「DYED BY NATURE」は、ノコギリヤシや、レッドビーツなどの食物廃棄物から生まれたEarth Colors ®(化学物質を一切使わない特殊な染料)をジャケットやコート、ジーンズに使用している。このように一つの製品が生まれるまでの詳細な背景を公開しているからこそ、人々に愛されるのだ。このことは野口の琴線にも触れた。

「はじめて、「DYED BY NATURE」を手に取りましたが、野菜などの廃棄物からこんなにも美しい風合いが出るとは正直驚きました。また、こうしたものづくりの発想に敏感なヨーロッパの人々の自然保護への意識の強さも再認識しました。欧州では、アウトドア体験を子どものころから徹底的にレクチャーします。学校教育のカリキュラムにも組み込まれていますし、週末には家族で海や山に行き、子どもたちは自然と接しながら成長します。

アメリカのように厳しい法律や罰則を設けなくても、一人ひとりが環境保全へ積極的に取り組むのは、自然を守るという使命感を誰もが普通にもっているからです。だからひとつの製品が生まれる背景にあるストーリーにもこだわるのでしょう。国土の4分の1が海面下にあるオランダは温暖化の影響をもっとも受ける国の一つと言われています。その国を代表するファッションブランドがなぜ、ポジティブなメッセージを世界に向けて発信し続けているのか、私たち日本人は見習わなければなりません」

生命力を高めて、自然と向き合う

アルピニストとしての挑戦とともに、野口は多岐にわたった社会貢献活動にも力を注ぐ。山の清掃、災害支援をはじめ、どのボランティアにも共通しているのは、一般の人々の環境への意識を向上させるという目的がある。標高8000mの自然を生き抜いてきた野口ほど、生命の尊さを語れる人物はそうそういないだろう。

「ヒマラヤには50回以上登っていますが、山頂付近の気候の予測は非常に困難です。地上の3分の1程度の酸素しかないので、体力はひどく削られますし、思考力も著しく低下します。判断を誤れば、雪崩に巻き込まれることもあるし、氷河や雪渓のクレバスの中に滑落することもある。実際に多くのアルピニスト、シェルパがヒマラヤで命を落としています。

実は、今年の9月のヒマラヤ・マナスルの遠征では最終キャンプ地で紙一重の決断を迫られました。良好な天候であれば登頂まで5時間でたどり着ける距離です。ところが、天気予報士から送られてくるデータを見ると、登頂を目指すには絶望的な気候条件を示していました。マナスル遠征には過去2度挑戦し、いずれも失敗していたので、今度こそ諦めたくはなかった。登山隊全員の共通する思いでした。仮に山頂が猛吹雪だったとしても急いで逃げれば助かる可能性もある。一度は、キャンプ地を出て1時間ほど歩いてみてから、最後の決断を下そうかとも考えました。そのときの僕は、過酷な状況の中で正常な思考が働かず、無謀なスィッチがはいってしまっていたのかもしれません。

でも、隊のメンバーやシェルパの勇敢な表情を見れば見るほど、なぜか、彼らの家族のことが頭に浮かんでくる。もし、キャンプ地を一歩でも出てしまえば、僕自身が下山のことを考えられなくなるかもしれない。仮に登頂に成功し何人かが無事下山できたとしても、誰かひとりでも犠牲者が出れば、悔恨の念は一生残るでしょう。咄嗟のインスピレーションで平常心を取り戻した僕は、下山を決断しました。自然の猛威のなかで、改めて生命の尊さを実感しました。この感覚は理屈では説明できません。真摯に自然と向き合ってきたからこその本能のなせる業なのかもしれません」

野口の社会貢献活動のなかでも富士山でのゴミの清掃はよく知られている。十分な安全が担保されたなかで年間7000人もの人々が参加して行われるが、突然の雷雨や気温の変化にパニックを起こしてしまい、適切な行動を取れなくなる若者が驚くほど多いという。日本人はいつから、自然との共存に不慣れになったのだろうか。



「『野口健 環境学校』を僕が設立した最初の目的は環境問題への意識向上でしたが、現在では自然体験を重ねることで生命力を養うことにも力を入れています。自然と向き合わずに、環境問題の本質を語ることも、学ぶことも、災害に対処することもできません。日本はアウトドア体験(野外教育)にもっと力を入れるべきだと思っています」

山を愛し、自然と向き合う尊さを教える野口だが、前述したように環境意識は頭の中だけでは高まらないと確信している。まず、体験してみることからでしか本質的な行動は起こせないと考えている。海岸のゴミ問題も、それを知ってこそわかることがある。

「プラスチックゴミが散乱している海岸で清掃を行えば、きっと今まで感じたことのない異臭にちょっとした恐怖を覚える人もいるかもしれません。海鳥や魚がマイクロプラスチックを食べて死滅していることで開発途上国が非難されていますが、一度、その体験をすれば途上国の人々をあからさまに中傷することなどできなくなるでしょう。何しろ、そのゴミのほとんどが先進国から輸入されているのですから。彼らは環境破壊者ではなく、健康被害者なのです。海岸の清掃を終えた後は、G-Star RAWの美しいデニム、『ロー・フォー・ザ・オーシャン』や「DYED BY NATURE」に込められたスピリットをぜひ知ってほしい。きっと、ファッションへの考え方も変わるはずです。プラスチックゴミをリサイクルし、なぜ、製品化させているのか。環境問題から少し視野を広げると、行き着く先が生命の尊さであることを学べるでしょう」


ブラックシープグレインレザーのライダースジャケット¥66,000、ホワイトのコットンストレッチボタンダウンシャツ¥15,000、5ポケットデニムパンツ(3301 Tapered)¥20,000、バンダナ¥3,500、ベルト¥9,000、ブーツ¥27,000


Suzaki Jacket
GP MotoのオートバイジャケットをイメージしたスリムフィットのSuzaki Jacket。100% シープグレインレザーを使い、肩と上腕部にはステッチで補強が施されています。上腕部とウエストにジッパーポケット付き。袖裾には脱ぎ着が楽なジッパーが、スタンドカラーには固定タブが装備されています。¥66,000(税抜)


 


3301 Straight Tapered Jeans
オーガニックコットンを使用したクラシックな5ポケットの3301は、G-Starのデニムの中でも、オーセンティックかつシンプルなデザイン。ワークウエアからインスパイアされ、無駄をそぎ落としたシンプルデザインと、本物志向のディテールの3301はワードローブのマストアイテムです。¥20,000(税抜)





G-Star RAW
https://www.g-star.com/ja_jp

Promoted by G-Star RAW 文=篠原 洋 写真=後藤秀二 編集=高城昭夫 スタイリスト=齊藤知宏 ヘアメイク=臼木志穂

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