ビジネス

2019.11.26

30時間限定、アイテムは受注生産──鈴木えみがアマゾンの新事業に感じた可能性

9人目のインフルエンサーとして、THE DROPでコレクションを手がけた鈴木えみ


「The Dropに参加するインフルエンサーは全員がデザイナーを職業にしているわけではないので、デザインチームがアマゾン側で用意されていました。ですから、私がムードボードで作りたいモノのイメージをデザインチームに共有すると、デザイン画が提案してもらえる。そこからイメージに近いものをピックアップし、細かな調整を重ねる。そのようなステップで進んでいきました」(鈴木)

鈴木の頭の中にあった作りたい洋服のイメージを共有すると、デザインチームから60型ほどのデザイン画が提案されてきたという。



そこからグローバルでウケそうな色や丈感、生地など、細かな部分を話し合い、その結果をもとに20型ほどのサンプルが作られた。

鈴木曰く、「写真と実物が違ってお客様をガッカリさせることはしたくなかった」そうで、生地をリクエストする際は“とにかくハリ感が欲しい”と何度も言っていたとのこと。サンプルで届いた洋服の生地や細かなディテールをチェックし、最終的には8型にまで絞られた。

「1から100まで全部自分でやる方法ではなかったので、一体どういうサンプルがあがってくるのか。100%想像できないが故の楽しみはありましたね(笑)。実際にあがってきたサンプルを見て、今までグローバル向けに洋服を作ったことがないので、デザインチームが考えるグローバルにウケるサイジング、フリルの大きさなど参考になりました」(鈴木)


「The Drop」の公式インスタグラムより

将来的にはグローバル展開も

そして10月9日、鈴木が手掛けたコレクションが発売されるや否や、発売後、完売になるアイテムも続出。再販を希望する声も多くあったという。

「実際に販売してみて、商品の売れ行きも国ごとに異なる。いちブランドのデザイナーとして、この取り組みを通じて勉強になることが多かったです。注文された商品を2週間でつくって届ける仕組みはLautashiにはないので、アマゾンさんと一緒だったからこそ、新たな商品の販売方法にも取り組めて楽しかったです」(鈴木)

日本だけでなく、グローバルに向けて洋服を販売する──鈴木にとっては初めての体験だったが、この取り組みを通じて「グローバル」への思いも強くなったという。

「洋服のディテールの需要は何となく分かりましたが、実際にどういった人が着ているかはもう少し反応を見たいな、と思います。ただ、Lautashiの洋服はキャッチーさ、分かりやすさという点でグローバル向けだと思っているので、The Dropで販売した洋服がグローバルで良い反応をもらえたことはすごく自信になりました。今後、機会があれば、Lautashiのグローバル化にも取り組んでいきたいですね」(鈴木)

※現在、The Dropの鈴木えみさんのコレクションは販売を終了しています。

文=新國翔大 写真=小田駿一

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