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「激変」はスウェーデン移住後に起きた

では、久山氏の夫は以前から家事を積極的に行なうタイプだったのだろうか? 答えは「NO」。

今の姿からは考えもつかないが、日本にいるときには、帰宅が遅いこともあり、平日の夕食づくりはほとんどしなかったという。郷に入っては郷に従えではないが、スウェーデンに移住後、周囲のお父さんたちが普通に食事の支度をしたり、子どもの世話をしたりしているのを見るうちに、それが当たり前の風景として映るようになったという。

「周りから学んだことは多いです。たとえば、子どもへの接し方には男女関係ないところとか。自分の父親が典型的な九州男児だったこともあって、日本にいるときは“父親たるもの、こう怒らなければ”みたいな固定概念があった気がします。男のこだわりとでもいいましょうか。

けれどスウェーデンに来て、人間が生きていく上でやるべきことには男女の差がない、ということを学びました。家事・育児は好きになったというわけではありませんが、仕方なくやっているわけでもなく……。やるのが当然のことだからやっているだけ。自分の子どもの世話をするのは当たり前のことで、それ以上でもそれ以下でもない。

仕事から疲れて帰ってきても、子どもがいたらきちんと夕食をつくるのは親の務め。栄養バランスも考える必要がある。親として送り迎えもこなさないといけないし。好きとか嫌いという問題以前ですね。子どものために、それは当たり前。これに尽きます。それにやっぱり、周りもみんなやっているということも大きいですね」

完成したジンジャーハウス
完成したジンジャーハウス

もし料理に興味を少しでも持っているお父さんがいたら、たまには子どもを誘って一緒につくってみてはいかがだろうか? ちまたではお父さんのための料理教室なども開催されているので、一度体験してみるのもいいだろう。

スイーツなどは、材料をきっちりはかる必要があるので、もしかすると男性のほうが合っているという場合も多いかもしれない。「男性だから……」という壁を取っ払って、自分が家の中でやってみたいこと、できることを少し考えてみよう。妻とも子どもともフラットにつき合うことができたなら……。人生100年時代ももっと楽しく暮らせるのではないだろうか。

文=柴田恵理 編集=石井節子

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