データからは、これが将来の世代にとってあまり懸念事項にならないことが示唆されている。英国の喫煙者は減少を続け、特に18~24歳の間では紙巻きたばこへの関心が最も急速に減っている。
同様に、現代の若者は飲酒量も減っている。16~24歳の若者の中で飲酒経験がない人は2015年、ほぼ3分の1に達した。これは2005年の18%から30%増加している。
多くの研究からは、若者の価値観が過去数十年の間で着実に変化してきたことが示されている。かつて、喫煙や飲酒、夜遊びは誰もが認める若者の娯楽だったが、現在20代そこらの若者は、パブで飲んだり遊びまわったりするよりも、寝室で勉強するかインターネット事業を構築していることが多い。
ジェネレーションZ世代の価値観の変化に関する研究から、若者の間での孤独のまん延に関する昨年の議論まで、全てのデータが非常に重要な傾向を示している。それは、現代の若者が社会交流をするよりも一人で過ごすことが増えていること、そしてミレニアル世代やジェネレーションX世代、ベビーブーム世代よりも勤勉でよく働き、長期的な視点で考えていることだ。
大学生の価値観の変化
心の健康管理アプリ、フィーカ(Fika)では先日、英大学生にとって重要な目標や価値観を特定するべく独自調査を行った。
その結果、現代の大学生はさまざまな価値観の中でも学業成績と長期的なキャリア目標を社会生活よりも重視し、長期的な視点で考えていることが示された。
大学生らは学生生活の間、新たな友人を作ることや交際を始めること、仲間に溶け込むことよりも、大学卒業後の生活に対する準備や、適切な仕事・学業成績を得ることではるかに頭がいっぱいだ。
学生にとって重要度が高かった目標としては他に、「時間をより効果的に管理すること」「自分の能力に、より自信を感じられるようになること」「大学の学習量をこなすこと」「プレッシャーによりうまく対応できるようにすること」などが含まれ、社会生活や対人関係に関する目標はほぼ完全に見過ごされていた。
大学1年生の間では「新たな友人を作ること」が5位にランクインしたものの、2・3年生になると新たな友情の構築はトップ10にさえ入らない。目標のトップ10はほぼ全て、学業成績や時間・作業量の管理、大学卒業後の進路計画に焦点を当てたものだ。
英国は2004年、過去100年間で最も高い飲酒量を記録し、「ピーク・ブーズ(酒の頂点)」に達したとされた。1980年代に生まれた人たちが大学でばかげた行動を取ってこの現象に貢献していた頃からすると、これはパラダイムシフトだ。