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Photo by David Dee Delgado/Getty Images

米化粧品大手コティは、人気タレントのカイリー・ジェンナー(22)が手がける化粧品会社の株式51%を6億ドル(約650億円)で取得すると発表した。

インフルエンサーとして若い世代に絶大な影響力を持つカイリーの人気にあやかり、特に1990年代半ば以降生まれの「ジェネレーションZ(Z世代)」への訴求を図りたい考えだ。

ただ、カイリーのブランドを巡っては人気の持続を疑問視する見方も少なくないだけに、市場からは今回の評価額は過大だったのではないかと懸念する声も上がっている。

コティの18日の発表によると、創業4年のカイリー・コスメティクスと「長期的な戦略的パートナーシップ」を締結。

これにより、「カバーガール」などのブランドを展開するコティの中核的な「香水・化粧品・スキンケア」部門は、売上高の伸びが向こう3年にわたり年1ポイント強押し上げられる見込みだという。

コティによれば、カイリー・コスメティクスの過去1年の売上高は1億7700万ドルで、今後、ブランドをスキンケアや香水分野に広げていき、国外展開も進めていく計画だという。リップキットから始まった同ブランドは既に今年5月、初のスキンケアラインを投入している。

コティの最高財務責任者(CFO)、ピエールアンドレ・テリスは同日の電話会議で、カイリー本人について「世界的な美容ビジネスの“ファンデーション”(土台)を整えていく」と説明。

「ソーシャルメディアでZ世代の消費者に圧倒的なリーチを持つ」とも言及し、これまでコティがカバーできていなかったZ世代の取り込みに期待を示した。

リアリティー番組のスターであるカイリーは、コティによるとソーシャルメディアで2億7000万人を超えるフォロワーを持ち、うち75%以上が18〜34歳だという。テリスは、フォロワーの半分以上が米国外の在住者である点も強調した。

コティはこのところ売り上げが低迷し、2019年6月通期は前年比8%減に沈んでいた。カイリー・コスメティクスが計画する新分野への進出や国外市場の開拓は、短期的にはコティの販売てこ入れに寄与する可能性がある。

編集=江戸伸禎

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