この禅と茶庭をコンセプトにしたホテルが11月1日、京都市内にオープンした。手がけるのはホテルマネージメントジャパン。「オリエンタルホテル京都 六条」は、京都では2軒目のオリエンタルホテルとなる。
写真=オリエンタルホテル提供
旅を豊かにする体験を「アメニティ」として提供
こうした“コンセプトホテル”はここ数年、京都で急増しているが、同ホテルが特徴的なのは地域性を活かした価値体験をアメニティとして提供する点にある。
ホテルのアメニティと言えば、一般的には歯ブラシやカミソリ、石鹸などをイメージするが、「オリエンタルホテル京都 六条」が提供するアメニティは安らぎを得られるインナートリップの体験だ。宿泊者にはチェックイン時に京都で実際に禅を体験できる場所のガイド、そして“瞑想飴”が渡される。
「オリエンタルホテル京都六条」と提携し、“体験”をアメニティとして提供する取り組みを考案したON THE TRIPの成瀬勇輝は、この取り組みの意図をこう語る。
「ホテルに宿泊する人が求めているものは2つあると思っています。それはゆっくりと休める宿泊機能としてのインナートリップと、観光拠点としてのアウタートリップ。2つのトリップをより豊かにできるような体験を、ホテルのアメニティとして提供できないか。そんな思いから、この取り組みを思いつき、実現するに至りました」(成瀬)
ホテルの部屋で、あめ玉を舐めて禅体験
チェックイン時に配布される“瞑想飴”は、ホテルの部屋で禅を体験できるアメニティだ。
「あめ玉」と「禅」の関係性が結びつかない人も多いかもしれないが、これはON THE TRIPが展開する「ひと粒の禅」という取り組みで、あめ玉を舐めることだけに意識を集中することで禅を体験してもらうもの。すでに京都の禅寺「妙心寺退蔵院」で行われているが、今回提供される“瞑想飴”はホテル独自のものだという。