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最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介


堀江:とても参考になります。ホフマンさんの個人的な経験の中での「ブリッツスケール」はありますか?

ホフマン:私自身のスケールの始まりは、会社を起こすことは「チームスポーツだ」と気づいたときです。最初に起業したソーシャルネット・ドットコムで、「ネットワーク」というものに注意深く意識を向けるようになりました。人脈を構築して私の周りにも多くのネットワークをつくり、現代におけるインターネット消費者という資産について多くのことを知った。そこで私が学んだことをピーター・ティールに共有すると「ペイパルに来て一緒にやらないか」と誘われたのです。また、ブライアン・チェスキー(エアビーアンドビー共同創業者)といった人物が私に投資を求めてきた。信頼できるネットワークが個人の急速な成長を導くのです。

堀江:Women’s Startup Labは今年で6年目を迎えますが、ホフマンさんの「イノベーションを導くために、女性はもっと強いポジションを担うべき」という意見に、とても力を得ています。女性起業家への投資のフィロソフィーを教えてください。

ホフマン:社会的な見方、個人的な見方の2つがあります。社会的な見方としては、一定の規模の集団では才能はくまなく分布している、ということです。これは、サイエンスであり、データです。男性にも、女性の中にも優れた才能の持ち主はいますし、白人にも、日本人、中国人の中にも才能は存在しています。社会や世界の課題を考えるとき、より多くのグループから起業家が出てきて、ユニークな洞察やアイデアを共有してくれれば、もっと面白い製品やサービス、企業が生まれると思うのです。

個人的な見方でいうと、投資家としての私の仕事は、過小評価されている人たちを見つけて投資し、大きな結果を出すことです。純粋に投資家としてとても重要なことですし、結果も出しています。最近の例では、「GiXo(ギクソー)」というヘルス&フィットネスの領域で起業したセリーナ・タバコワラという女性に投資しました。彼女は両親が共働きのために時間に制約がある家族生活において、モバイルがフィットネスに何ができるか、ということを考え抜いています。

女性の機会獲得をよく妨げるのは「無意識の認知バイアス」と呼ばれるものです。「女性版のマーク・ザッカーバーグを見たことがない、だから投資もしない」と考える人がいます。しかし、彼らが気づいていないのは、単に数の問題だということです。どうやって母数を増やすかというと、Women’s Startup Labのようなサポートの仕組みは大切ですね。

堀江:女性をサポートしてVCにつなげれば資金調達への引き金になると思っていましたが、社会的バイアスやエコシステム、カルチャーの壁は思ったより厚く、優れた女性起業家が実績を積み上げても、押し戻しがあります。私たちは女性の問題に特化していますが、女性の問題は、社会の問題です。カルチャーを根本的に変える必要があります。最近の我々の戦略は、単に女性起業家にフォーカスするだけではなく、活動を世界に広げ、各地の起業家たちをつなげています。

構成=岩坪文子 写真=ラミン・ラヒミアン

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