米倉涼子「悔しい気持ちがエネルギーになる」 日本のトップ女優が海外で挑戦し続ける理由


自分の人生は自分の責任

たとえば「辛い時をどう乗り越えるかアドバイスをください」と言われることがありますが、私はそういうのって自分自身で考えるべきなのかなと思います。

人生で辛い時期にはもちろん、周囲の力を借りなきゃいけないことはたくさんあると思いますが、自分が直面している問題を人と同じように乗り越えようとしても、人によってパターンが全然違いますから、結局は自分で決めていかなきゃいけないですね。

一人一人独立した人間なので、わかってもらえないこともたくさんあると思います。自分の人生は自分の責任です。なので、私はその問題に適した人に相談はしますが、誰かに決断を託すようなことはしません。

今あるものには固執しない

これからは、今までの印象がガラッと変わるような新しい役柄も演じてみたいと思っています。今までは強くて一人で生きていくという孤高の役柄や悪女役などが多くて、それらはもちろん大好きなキャラクターではあります。

ありがたいことに、「ドクターX」は気づいたらスタートから7年が経っていたという感覚です。また、「シカゴ」に関しては今年の夏にブロードウェイで3回目の舞台を踏みましたが、やっと少し余裕が出てきて台詞を「味わう」ことができるようになってきたように感じます。「シカゴ」は時別な存在で、「生涯の夢」として今後も追究していきたいです。

ただ、実は私はもともと基本的には一つの役を長く続けるということはあまり好きではないタイプです。芝居のためにも自分のためにもなるようなことを学ぶのが好きなので、たとえば手話を使うような役もやってみたい。そういう役のためにも自分自身のためにもなるという一石二鳥みたいな感覚が好きなんです。

文=瀧口友里奈 写真=小田駿一

タグ:

連載

才能の見つけ方

ForbesBrandVoice

人気記事