また、ラッキンコーヒーは11月13日に発表した第3四半期決算で、前年比558%増となる2億890万ドルの売上を報告していた。同社の店舗数は昨年末時点で1189店舗だったが、今年の年末には3680店舗に達する勢いだ。
11月15日の株価急騰によりラッキンの時価総額は64億ドル(約6960億円)にまで膨らみ、会長のCharles Lu(別名:Charles Zhengyao Lu、もしくはLu Zhengya)の保有資産は22億6000万ドルに上昇した。Luはレンタカー企業のUcarの株式も保有している。彼はフォーブスが先日発表した中国の富豪リストで194位にランクインしていた。
また、同社の女性CEOのJenny Zhiya Qian(銭治亜)の保有資産も10億ドルを突破した。中国は資産10億ドル以上のビリオネアの数で、米国に次いで2位になっている。
スターバックス創業者のハワード・シュルツの保有資産は42億ドルだが、LuやQianは急速に資産を増大させ、シュルツを追撃しようとしている。2017年に創業されたばかりのラッキンの株価は、5月のIPO価格の17ドルから60%近い値上がりとなった。
ただし、スターバックスの時価総額は1000億ドル近くに達しており、知名度の点でも、ラッキンをはるかに上回る。さらに、ラッキンはまだ黒字化を達成しておらず、第3四半期に8200万ドルの損失を計上した。
しかし、ラッキンがわずか数年で、中国市場においてスターバックスを脅かす勢力に急浮上したのは明らかであり、同社の動きからは今後も目が離せない。