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民主化デモの影響で緊張が高まる香港では、今後の経済の悪化が懸念されている。BBCは11月15日、香港政府がリセッション入りを認めたと伝えた。世界の景気見通しが悪化する中で、今後は2008年の金融危機以上の深刻な状況に陥る可能性がある。

BBCによると、香港経済は7月から9月にかけて3.2%縮小しており、2019年の経済成長率はマイナス1.3%になる見通しという。香港経済は4月から6月にかけて0.5%の縮小を記録しており、2四半期連続のマイナスで景気後退が確定的となった。

香港の財務長官のポール・チャンは10月のブログでリセッション入りを警告していた。 チャンは、抗議活動の過激化や長期化に加え、米中の貿易対立や世界的な経済減速が香港経済に打撃を与える見通しを示していた。

そんな中、香港市場にとって数少ない明るい材料といえるのが、アリババが11月26日に香港市場で上場を予定していることだ。アリババは最大134億ドル(約1.4兆円)の調達を見込んでいる。

長引く抗議デモに加え、米中の貿易交渉の先行きへの懸念や、中国国内の景気減速が香港経済にダメージを与えている。香港の抗議デモは6月に、政府が進める「逃亡犯条例」改正案に対する反対運動から始まり、より広範囲な民主化を求める運動に発展した。ここ最近では抗議集団による破壊行為も広がっており、収束のめどが立たない状況だ。

世界的な景気減速の中で、中国や英国、イタリア、トルコ、イラン、メキシコ、ブラジルなどの諸国にリセッション入りの警告が発せられている。そんな中でドイツは製造業の不調が伝えられつつも、直近の四半期で0.1%の経済成長を記録し、景気後退入りを免れていた。

トランプ政権で財務アドバイザーを務める大統領国家経済会議(NEC)委員長のラリー・クドローは11月14日、「米中の貿易交渉は第1段階の合意に向けて、詳細を協議している」と発言した。合意内容には、中国が年間最大500億ドル分の米国産農産品の購入に同意し、トランプ政権が以前から要求していた知的財産権の侵害をやめることが盛り込まれると見られている。

編集=上田裕資

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