元新聞記者のダイバーシティ・レポート

夫婦共に、病気と生きている(撮影・宮本直孝)

フォトグラファーの宮本直孝さん(58)がこのたび、顔などに病気のある夫婦を撮影しました。真実を写しつつも、スタイリッシュに仕上げた写真を大きなパネルにし、「いい夫婦の日」に合わせて11月18日~24日、東京・表参道駅の構内に飾ります。

寄付を募らず、自費で表参道に写真パネルを設置

宮本さんは、ふだんはファッションや広告の商業的な写真を撮っています。社会貢献になる写真を撮りたいと2012年、ロンドン・パラリンピックに合わせて選手の写真を撮影し、表参道駅の構内に展示しました。

2017年には、ダウン症のある人とその母をモデルに撮影し、母の日に合わせて飾りました。表参道というファッションの最先端の、多くの人が行きかう駅構内での企画。親子の人生が見えてくる写真は、モデル本人にも、行きかう人にも好評でした。

宮本さんによると、1週間、広告用の壁面(合わせて幅26メートル)を借りると、設置代などの費用を含めてかなりの費用がかかります。寄付を集めたりクラウドファンディングを利用することなく、自分で負担しているそうです。


自分で髪を抜いてしまう抜毛症の女性は、髪を剃った。ファッションショーにも出演する(撮影・宮本直孝)

通常とは違う外見を持つカップルたちを、全国に探し求める

今回は、「見た目」に関するモデルを探しました。病気や事故によって、顔や体に、通常とは違う外見の症状を持つ当事者が直面する悩みとして「見た目問題」があります。

「何を伝えようかと考えた時、一人で撮ると寂しいし、他人事になってしまう。関係が伝わってくるような、カップルの写真はどうかなと思い、いい夫婦の日に合わせた企画にしました」

モデルは、宮本さんが個人で探しました。知人や当事者の会に紹介を頼んだり、ニュースを検索したり。昨冬から、時間をかけて依頼し、断られたケースもありました。モデルは、あざや円形脱毛症があったり、目が不自由だったり、それぞれ違います。夫婦とも病気がある場合もあります。宮本さんのスタジオに来てもらうのではなく、和歌山・富山・愛知・千葉・埼玉・群馬と全国に飛び出して撮りました。

文=なかのかおり

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