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様々なテクノロジーが私達の生活を便利にしているが、そのデジタルの恩恵を受けられる層と受けることが出来ない格差という社会課題も存在する。メルカリはその社会課題にも今後モバイルキャリアの店舗やショッピングセンターと組んで「メルカリ教室」を開き、実際にメルカリ出店を初体験する場を展開していく構想も持つ。

スタジアムもそのプラットフォームとして、キャッシュレス化に向けたリアルな接点の場にしていく。

メルカリがアントラーズにもたらした働き方の変化

メルカリが変えているのは「鹿嶋」という街だけでなく、常勝軍団アントラーズにも「働き方」において新しい変化を組織にもたらしている。まずは業務の効率性。これまで時間が掛かっていた情報共有という面でチーム内のコミュニケーションツールSlackを取り入れ、スピードあるチームへと進化させている。

他には組織内でのペーパーレス化。色んなものが紙や古い仕組みで残っていることから効率性の悪さがスポーツ業界には残っている。職員がスポーツチームで働くことに対してよりプライドを持てる文化を作りたい。そのためには組織内での働き方改革をして生産性を上げて新たな時間を生み出すことで、さらにサポーターに喜んでもらえる付加価値の高い施策へと繋げていける。

リアルなビジネスの現場を瞬時に変えていくのは難しいが、変化を加えた新たな働き方ですでに来シーズンに向けた準備が今からも始まっている。


メルカリ取締役会長兼鹿島アントラーズ代表取締役社長の小泉文明氏 メルカリ提供

メルペイを通じて、約870万円の強化費がアントラーズに

メルカリのスポンサーデーに合わせて行った、もう1つの仕掛けがKASHIMAチャレンジだ。新規ユーザーが「メルペイ」を初めて使用するときにKASHIMAというコードを打つと、その特典として1000ポイントが与えられるキャンペーン。

その1000ポイントにちなんで「メルペイ」からは鹿島アントラーズに強化費が1000円分支援される、サポーターと一体型のメルペイ入会促進の取り組みになっている。

結果的には8655人が新たにメルペイ を使い始め、約870万円の強化費がアントラーズにもたらされた。宿泊施設MARBLE B&Bを利用したアントラーズサポーターズもこのKASHIMAチャレンジの企画に伴い、メルペイを率先して活用していた。

新興企業にわが街のスポーツクラブを買収されるとサポーターは移転やこれまで培ってきたチームの文化が失われることに不安を抱く。だがメルカリにはこれまでのアントラーズカルチャーを脅かす意志は一切ない。強化支援と売上創出の正の循環を作っていくことでアントラーズのミッションである「全ては勝利のために」を維持、発展していくことを目指す。

世界を狙うメルカリと鹿嶋という地域に根付いたアントラーズの掛け合わせは一見ミスマッチにも見える。だが実際にこの街を訪れ、サポーター達のクラブへの愛がメルカリへの愛にもなり、新たな生活スタイルへと繋がっている。今後この鹿嶋でどんな「実証実験」が繰り広げられていくのか非常に楽しみだ。

文=新川諒

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