ビジネス

2019.11.16

「ボート版エアビー」が人気拡大 水上レジャーをアプリに集約

GetMyBoat

エアビーアンドビーとウーバーは創業から10年が過ぎ、多くの人々の旅行や移動に利用されるようになった。一方で、ボートのレンタルビジネスや水上アクティビティーの予約方法を破壊するべく開発されたボートシェアアプリも次々と登場した。

ボートのシェアサービス

その多くは、エアビーアンドビーと同じビジネスモデルを持っていて、利用者はボートの所有者や事業主から直接ボートを借りることができる。代表格がゲットマイボート(GetMyBoat)で、登録ボート数は13万隻以上に上る。共同創業者らは、大西洋をセーリングしている際、多くのボートが使われず停泊所にただ浮かんでいるのに気づき、サンフランシスコで同社を立ち上げた。

同社はサンフランシスコやマイアミ、サンディエゴなどボートの利用が盛んな米都市を中心に事業を始め、現在では184カ国9300都市に進出している。米国の競合企業には、2017年に競合の大手ボートバウンド(BoatBound)を買収し、現在は世界で2万5000隻が利用可能となっているボートセッター(Boatsetter)がある。また、パリに本社を置くクリック・アンド・ボート(Click&Boat)は世界で3万隻が登録。地中海では、サムボート(Samboat)を通じて2万5000隻がレンタルされている。

当初の問題は安全性

ボートを貸し出すことで所有にかかる費用を抑えたい所有者にとって、これがうれしいサービスであることは明らかだ。また現代的テクノロジーの活用により、過去のように特定の代理店に登録しなくても付近の顧客を見つけることができる。

最も重要なのが安全性の問題だ(ボートバウンドでは、他の競合企業のように、船長を雇うことを義務付けていなかったため、利用者が脚を失う事故が発生。事業は頓挫した)。レンタルする人は、提携するアプリを使って保険を1日単位でかけることができる。

借りられるのはボートだけではない。ジェットスキーやカヌー、カヤック、はしけ、ハウスボートなどのレンタル、さらには釣りやウォータースキーのレッスンなど、水上のさまざまなサービスが提供されている。
次ページ > ボートレンタルは成長市場

編集=遠藤宗生

ForbesBrandVoice

人気記事