このプログラムは当初、全米のモデルになると期待されていた。プログラムの規定によると、オハイオ州で事業を行っていれば、「OhioCrypto.com」に登録し、仮想通貨で納税できることになっていた。仮想通貨で支払われた税金は、サードパーティの決済企業「BitPay」が即時にドルへと変換し、オハイオ州財務局の口座に送金される。
しかし、オハイオ州司法長官デイブ・ヨスト(Dave Yost)は新たな見解を示した。このシステムを含めて、プログラムには不備とみられる点が多くあると判断したのだ。入札が行われていない点もそのひとつだ。
OhioCrypto.comは現在、削除されているが、しばらく前までは以下のようなお知らせが表示されていた。「OhioCryptoは現在、停止されています。詳細についてはこちらをクリックしてください。質問がある場合は、OhioCrypto@tos.ohio.govまでメールでお問い合わせください」
詳細を確認するためにクリックすると、州財務省サイトにたどり着き、サイト削除に関する詳細を確認することができた。
仮想通貨によるこの納税プログラムを、「革新を起こすゲームチェンジャーだ」とうたっていたのが、前オハイオ州財務長官のジョシュ・マンデル(Josh Mandel)だ。2010年に財務長官に選出された人物で、その後の2012年には連邦下院議会選挙に立候補。
シェロッド・ブラウン(Sherrod Brown)に敗れたのち、2014年には財務長官に再選された。2018年にはブラウンの対抗馬として再立候補する予定だったが、突如断念し、2019年1月に任期満了を迎え、財務長官を退任している。