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ギャップ共同創業者のドリス・フィッシャーと、息子のボブ(左)、ビル(右)(Photo by BILLY FARRELL/Patrick McMullan via Getty Images)

米衣料品チェーン、ギャップの株価が低迷し、創業者一族の資産も大きな打撃を受けている。今年に入ってからの目減り額は今週初めまでに10億ドル(約1100億円)に達した。

1969年に今は亡き夫とギャップを創業したドリス・フィッシャーと、ジョン、ボブ、ビルの3人の息子の資産額は、今年初めの時点では推定で計83億ドルだったが、11日現在73億ドルまで縮小している。保有するギャップの株式の価値が、株価の急落によって40億ドルから23億ドルに下落したためだ(減少分はほかの投資によって一部相殺されている)。

業績不振が続くギャップは7日、2020年1月期通期の業績見通しを下方修正し、あわせてアート・ペック最高経営責任者(CEO)の退任も発表した。これを受けて株価は1日で6%下落。年初からの下げ幅をさらに拡大し、同日までの騰落率は米市場の小売り銘柄で最悪レベルの34%安をつけた。

サンフランシスコにあるGAPの店舗前
Getty Images

フィッシャー家は現在もギャップの筆頭株主で、その資産のかなりの部分はギャップの株式と連動している。

最新の委任状によれば、ギャップ株の保有率はドリスが6.1%、ジョンとビルがそれぞれ16%超、ボブが12.4%となっている。息子3人はいずれもギャップの取締役を務めており、非常勤会長のボブが暫定CEOに就いている。

ただ、4人は今も資産額が10億ドル超のビリオネアではある。ドリスは10億ドル相当の美術品なども保有し、資産額は推定24億ドル。大リーグのオークランド・アスレチックスの株式の過半数を握るジョンは25億ドル、ビルとボブはそれぞれ12億ドルと推定される。

ギャップはファストファッション勢やネット通販との厳しい競争にさらされ、売り上げの落ち込みへの対応に苦慮している。利益率を損なうほどの割引セールの実施を頻繁に余儀なくされているほか、乱雑に広がった実店舗網を縮小するため、これまでに数百店舗の閉鎖に踏み切っている。

一方で傘下のブランド「オールドネイビー」を別会社として切り離し、「GAP」や「バナナ・リパブリック」などのブランドでもう一つの会社をつくる計画を進めている。

編集=江戸伸禎

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