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2019.11.25

プロダクトに愚直に取り組むワンキャリア ユーザベースが期待するHRテックの可能性

左から梅田優祐氏、宮下尚之氏

経済情報プラットフォーム「SPEEDA」などを提供するユーザベースは今年、就活クチコミサービス「ONE CAREER」を運営するワンキャリアへの投資を発表した。数あるHRテック企業の中で、ユーザベースがワンキャリアを支持する理由はどこにあったのか。


人事ポータル「HRプロ」が2020年卒学生を対象に実施した「就職活動動向調査」で、「年間を通し最も活用した就職サイト」の3位にランクインするなど、今、学生たちから厚い支持を受ける就活クチコミサービスがある。就活生の行動データを蓄積・解析し、最適なマッチングを行う「ONE CAREER」だ。

そして、このプロダクトに強い関心を持ち、自らワンキャリアへの投資を決めたのが、ユーザベース代表取締役社長(共同経営者)・梅田優祐氏である。梅田氏が「愚直な人」と評価する、ワンキャリアの創業者・宮下尚之氏とはどんな人物なのか。2人は、今求められるプロダクトのあり方や、トップとしての社員との関わり方、今後のヴィジョンまで、深く切り込んだ話を展開した。

宮下:これまでお会いした投資家たちの中で最も僕たちのプロダクトを見て話をしてくださったのが、梅田さんでした。

梅田:投資は、「経営者の人柄や能力を評価しろ」と言われますが、1、2時間話した程度で人の本質を見抜くことは難しい。その代わり、経営者の人格は、プロダクトに表れると考えているんです。「ONE CAREER」は「大学生(ユーザー)なら当然知りたいよな」と思うものを愚直に作っている印象があった。実際宮下さんにお会いして、それが確信に変わりました。

宮下:嬉しいです。「ONE CAREER」をスタートするにあたって、人材業界の方々にヒアリングをしたのですが、全員から「このサービスは無理だよ」と言われたんです。「学生から悪いクチコミが投稿されるかもしれない媒体に、企業はお金を払わない」と。ユーザー(就活生)第一でプロダクトを突き詰めた、ということには自信があったのですが、それは同時に、企業にとっては目を背けたい部分でもありました。

梅田:広告収入をビジネスモデルとしていた中で、その壁はどう突破したんですか?

宮下:トップティア企業に、営業を集中させました。まずは企業にとって有益な情報、例えば、学生のクチコミから集めた他社の採用方法に関する情報などを伝えて、興味を持ってもらう。トップティアがのってきてくれれば、あとは自然と受け入れられるようになるだろうと考えたんです。

梅田:人材業界の人は間違っていた?

宮下:正しかったことと間違っていたことがありました。正しかったのは、人事は懸念を示すという点。間違っていたのは、人事もそういう声を聞かなければいけないということに気づき始めていたという点です。

見出したのは「採用の入り口」の価値

宮下:「SPEEDA」は立ち上げ当時、「このサービスはビジネスにならない」と言われたことはありませんでしたか?

梅田:僕らの場合、サービス云々よりも、タイミングが最悪でした。起業して半年後にリーマンショックが起こって、顧客にとって本当に必要なプロダクトでなければ買ってもらえない時代に突入してしまった。ただ、誤魔化しがきかないからこそ、プロダクトの質を上げることに集中できた。今思えば、それがよかったのかもしれません。

一時は会社を畳むことを考えるほど窮地に立たされたこともありましたが、そんなとき支えになったのも作りかけの「SPEEDA」でした。未完成の「SPEEDA」を見て、僕自身が顧客だったら喉から手が出るほど欲しいものを作っているはずだという自信を持った。これを世の中に出さないわけにはいかないという思いが、力になったんです。ワンキャリアも、困っている学生たちがいたからこそ、そこに集中してきたはず。結果、採用の入り口という、「NewsPicks」からしたら喉から手が出るほど欲しい層を押さえられたわけですよね。

宮下:キャピタリストからはよく、「なぜ、中途採用からやらなかったのか?」と聞かれるんです。中途なら600万人規模のマーケットがあるのに対して、新卒は約50万人。それでもあえて新卒で勝負したのは、梅田さんのように、POE(Point of Entry)に価値を見出してくれる人たちが絶対にいるとわかっていたからです。今後はビジネスモデルの転換が重要になってくるだろうと考えています。

梅田:何を進化させて、どこに集中させていくか。その選択が重要になるでしょうね。

宮下:実は、新たな構想があるのですが、そうなると人材が重要になってきます。ユーザベースの皆さんは、お会いした方誰もが優秀だなと感じるのですが、どうやって、活躍してもらっているんですか?

梅田:それは、永遠の課題だなあ(笑)。でも、目的だけを伝えて、その延長線上で成功することはないと思います。宮下さんは、放任主義ですか?

宮下:いえ、むしろもともとスーパーマイクロマネージメントです。全部見たくて。

梅田:ならばぜひ、そのまま現場の人たちと真剣勝負をし続けてほしいですね。僕の場合、いろいろな事業を展開していく中で「SPEEDA」や「NewsPicks」をやってきましたが、ある時から、社内でプロダクト作りにおいて100%その業務に現場で集中しているスタッフたちにアイデアや議論で勝てなくなりました。いつの間にか“居心地よく現場から追い出された”んです。

宮下:真剣勝負をした結果、“潔く負ける”瞬間があってもいいと。面白いですね。

梅田:ちなみに今、集中すべきことはなんだと考えていますか?

宮下:開発を進めている新しいプロダクト、「ワンキャリアクラウド」を成功させることですね。今までコンサルティングという形で提供していたものをクラウド型のプロダクトとして提供していく予定です。

梅田:出資の話をしたときにも聞いたアイデアですよね。それを、口先だけじゃなく、ちゃんと形にしているのがすごいなあ。

宮下:完成したら、一番に見てくださいね!


新たな価値を創造する「ワンキャリアクラウド」の可能性



ワンキャリアが今、新たに提供しようとしているのは、クラウド型の採用サービスだ。サービスの柱は3つ。

(1)学生の動向(大学別にどのタイミングで意思決定、就活するかを分析)
(2)学生から集めた企業の情報(蓄積してきた7,000社以上の選考情報をもとに、他社の説明会や採用の内容を提供)
(3)学生からの自社の評価(評価アップのコンサルティング機能も兼ね備える)
これらを月額課金でシステム化して提供する予定だ。

「僕らは起業した当時、イベントやコンサルティングを主な事業としていました。プロダクトができて以降も対人でやり続けてた部分を、新たにシステム化して提供していければと考えています」(宮下氏)


ワンキャリア
https://www.onecareer.co.jp


梅田優祐◎株式会社ユーザベース代表取締役社長(共同経営者)。2008年4月に同社を創業。経済情報プラットフォーム「SPEEDA」、ソーシャル経済メディア「NewsPicks」の立ち上げ、運営を行う。

宮下尚之◎株式会社ワンキャリア代表取締役。2010年にMars Japan Limited入社。ブランドマーケティング業務や経営企画業務に従事。15年にワンキャリアを創業。

Promoted by ONE CAREER / text by Daisuke Takahashi / photograph by Shunichi Oda / edit by Miki Chigira

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