今、インターネットは検索ではなく「探索の時代」になりつつあります。つまり何か目的を持って検索されるツールより、暇つぶしのために“探索”するツールになってきている、ということです。その中で、「なにか美味しいワインはないかな」「なにか面白いものはないかな」と探索している人に雷が落ちるのです。
おまけに、情熱的に語られる「好き」はエンタメにもなりえるので、より多くの人の心を動かしたり、コミュニケーションを生んだりします。また、熱量の高いものはシェアされやすいものでもあります。
インターネットで自分を打ち出すコツ
しかし、彼らもはじめからインターネット上のコミュニケーションをうまくこなしていたわけではありません。現在インターネット上で自分を表現したりコミュニケーションすることを楽しんだり、ビジネスに活かしたりしている人の多くは、“まずはボールを投げてみること”、そして“投げたボールを誰かにキャッチしてもらうこと”を何度も経験し、訓練し、繰り返すことで現在に至っています。
誰にキャッチしてもらえるかわからないボールを投げるのは、はじめは勇気がいるものです。なぜなら、リアルのコミュニケーションでは、ボールを受け止めてくれるとわかっている相手としかキャッチボールをしないのが普通だからです。
しかし、自分なりの熱量によって語られた「好き」をインターネット上で発信し続けていくと、あるタイミングで、誰かが受け止めてくれるという経験を得られます。
そこでまたボールを投げ、キャッチしてもらうことを繰り返していくと、発信することに抵抗がなくなっていきます。 このキャッチボールをうまくやるコツは、シンプルに繰り返して慣れてしまうことでもあるのです。
たとえ誰にも受け取ってもらえなくても、落ち込む必要はありません。受け止めてもらえなかったら、「今度はどう投げれば受け止めてもらえるかな?」と考え、工夫すればいいだけなのです。まずは、繰り返すことからです。
インターネット上で自分を打ち出す経験を重ねることによって、自信が得られ、表現する力や勇気が少しずつ鍛えられると、いつしかその力をリアルコミュニティでも活かしていくことができるでしょう。
連載:ポストAI時代のワークスタイル
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