ビジネス

2019.11.12

投資会社ブラックストーンが出会い系「バンブル」を買収

アンドレイ・アンドリーブ(Levon Biss / MagicLab / by Getty Images)

出会い系アプリの「バンブル」や「Badoo」の運営元のMagicLab創業者のアンドレイ・アンドリーブは、持ち株の大半を投資ファンド運用会社のブラックストーン・グループに売却する。11月8日の発表によると、ブラックストーンはMagicLabの企業価値を30億ドル(約3270億円)と評価した。

アンドリーブは今後、CEOとして同社に残り、女性のためのデートアプリとして知られるバンブルの創業者のホイットニー・ウルフ・ハードがMagicLabの経営の指揮をとることになる。フォーブスはアンドリーブの保有資産を15億ドル(約1630億円)と算定していたが、今回の買収によって彼の資産は17億ドルに上昇することになる。

「現在、私に与えられた課題はMagicLabの経営の移管をスムーズに進めることで、その後は新たな事業の創出を行っていく。MagicLabとブラックストーンの成功を願っている」とアンドリーブは声明で述べた。

フォーブスは今年7月、Badooのロンドン本社の労働環境について記事化した。同社の13人の元社員らは、同社のオフィスが女性蔑視に満ちていると述べていた。その記事が出た直後に、MagicLabは社内調査を進めると宣言していた。

ウルフ・ハードがアンドリーブに出会ったのは、彼女がティンダーの取締役だった2013年のことだ。その後、ウルフ・ハードはティンダーを離れ、彼女の元交際相手で上司だったジャスティン・マティーンをセクハラで告訴し、推定100万ドルで和解していた。

彼女はアンドリーブのサポートを受けて2014年の終わりにバンブルを立ち上げた。今回の買収に際し、ウルフ・ハードも彼女が保有するMagicLabの株式の一部をブラックストーンに売却するとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は報じている。

「今回の買収はバンブルにとってもMagicLabにとっても、重要なマイルストーンとなる」とウルフ・ハードは声明で述べた。「新たなパートナーを得て、私たちのチームはジェンダーギャップを取り除き、世界中の人々をつなぐ使命に向かって邁進していく」と彼女は続けた。

編集=上田裕資

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