ビジネス

2019.11.11

スターバックス、好調のカギは「ヨーロッパ風カフェ」への原点回帰

スターバックスのナイトロコールドブリューコーヒー(Andrew Francis Wallace/Toronto Star via Getty Images)


10月30日には2019年7月~9月期の決算を発表し、アメリカでの既存店売上高が6%増となったことを明らかにした。アメリカは、つい昨年の2018年に、成熟期に達したと考えられていた地域だ。

アメリカでの業績が好調であることについて「大変驚いた」と話すのは、アシュフィールド・キャピタル・パートナーズ(Ashfield Capital Partners)のポートフォリオ・マネージャー、エイドリアン・ファドルホンツ(Adrian Fadrhonc)だ。

地元アメリカ市場での驚きの業績はおもに、ナイトロコールドブリューコーヒーの売上のおかげだ。「以前からあったメニューだが、いわゆる『飲料イノベーション』が、既存店売上高の伸びにとって、ますます重要になっている」とファドルホンツは述べる。「第4四半期に既存店売上高が成長した分の半分は、コールドドリンクが要因だと見る向きもある。スターバックスは現在、ナイトロコールドブリューコーヒーについて本格的に宣伝を繰り広げている。窒素ガスを加えることで口当たりを変化させたコーヒーだ」

どうやらナイトロコールドブリューコーヒーは、スターバックスにとって最近の売れ筋のようだ。10月末の決算発表でも、同商品の売上が好調であると報告されている。

ファドルホンツはスターバックス株について強気の姿勢を保っている。 「スターバックスは、小売店や飲食店のなかで他に先駆けて、人口動態の変化と技術破壊に起因する顧客行動の変化をうまく乗り切ってきた」とファドルホンツは言う。「私たちは現在、同社は安定した成長株だと見ている(人々は、彼らのコーヒーを必要としている)。同社のリスク・プロフィル(リスク特性、リスクの種類や規模)も、ポートフォリオにとってポジティブな好条件を有していると考えている」

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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