ビジネスとしてのヴィーガニズム


カリフォルニア州では、2018年9月に動物実験を経た化粧品の販売を禁止する法案が成立し、2020年1月1日から施行される。 クルエルティフリーの化粧品の販売禁止が実施されれば、全米初となる。ただ、この法案が施行されるとなっても、もちろんすべての対象商品を店頭から降ろすことはできないと思うが、少なくとも世の中の流れを変えていくきっかけにはなるのではないかと考えている。

ちなみにEU加盟国では、動物実験された化粧品類の販売は2013年以降禁止されており、この流れもあって、EU諸国での販売許可を得るために、多くの化粧品ブランドは方針転換をせざるを得なかったという。


VeganやCruelty-Freeの表記の代表的なロゴの例

そして、その後、5年間のうちに、インド、グアテマラ、イスラエル、ノルウェー、スイス、台湾、トルコでも、同様の禁止法が確立されており、カナダにおいても最終法案が可決されるのを待っている状況だ。

一方、中国では、輸入される化粧品類のすべては、動物実験実施済みであることが義務付けられており、むしろこのような製品のほうが売り上げを伸ばしているという、世界中の流れには若干逆らっている傾向があるのが、中国国内の化粧品市場の現状である。

ちなみに、つい先日、“Tribe”という新しいBrowserの企業が、アマゾン内で、クルエルティフリーの製品かどうかを判断できるツールを開発したと発表。現在、試験的に運用中で、対象の製品の場合、スクリーンの右端にAlertが出るのが特徴だ。

クルエルティフリー=ヴィーガンではない

ところで、私自身が選んで使用しているクルエルティフリーの化粧品は、さらにヴィーガンにも特化しているものがほとんどだ。つまり、一概にクルエルティフリーといっても、動物実験はしていないものの、製品に動物由来の原材料(はちみつやGoat Milkなど)が含まれている場合もある。一方、ヴィーガンという表示のみの化粧品は、製品の原材料はすべて植物由来であるが、動物実験をしている可能性もあるということになる。

カリフォルニア州は、全米でも健康意識がかなり高い州で、それゆえに、世の中の流れをいち早く取り入れ、実行に移している。冒頭で紹介した革製品販売禁止の法案や、前述のクルエルティフリーに関する法案も、そのことを象徴するようなものでもある。

何が正解で不正解なのか、善悪をつける行為自体に、私自身意味はないと思っているが、少なくとも時代とともに、社会の流れが変わってきているという事実は存在する。

地球環境の変化により、50年後、100年後も人類が生き続けられるかどうかが懸念されるなか、個々の利益を追求している企業よりも、自分たちが生活している地球環境に何か貢献できることはないかと少しずつでも「何か」を実践している企業を、やはり私は応援したいと思っている。

そして私個人としてもできることがあれば、それはどんなに小さなことでも、日々の生活に取り入れていくこと、それを見た周囲の友人知人へも、何かのキッカケを与えることができればと願っている。

文=Mei Kato

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