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チャータースクール(「特別認可(チャーター)」を受けて開校する新しいタイプの公立学校)にとっては、使える校舎を見つけることが最も困難な課題です。学区はどこかの場所をあてがうことになってはいますが、通常空いている校舎なんてないものです。

2001年ごろ、CEOサフラとラリー(オラクル創業者で現会長兼CTOのラリー・エリソン)は、オラクルで公立の学校を創設したいという夢を語りあったことがありました。生徒たちが何を考えるか学ぶのではなく、「どの様に考えるか」を学ぶ学校です。

この経緯があったので、今回の機会が訪れた時、サフラの頭の中でいわば「点が繋がった」のです。d.techに校舎がないのに対し、オラクルには、土地も資金も意思もありました。

元々計画されていたことではなかったのに、このように、ある意味セレンディピティとも言える形で材料が揃ったのです。サフラは、特別で素晴らしい機会が巡ってきたことに気付きました。目の前にある “やるべきこと” をやるべきだと。

オラクルでは教育を進化させ、環境を保護し、コミュニティを強化したいと考えています。今回のような機会に気付き、素早く意思決定をしていくこと、これはオラクルのフィランソロピー(「博愛」や「社会貢献」、そしてその先にある「社会課題の解決」をも意識した取り組み)の大きな特徴なのです。

世界中がこういったアプローチを取るようになれば、世界はもっとよい場所になります。われわれはこのような実践の例となり、業界の仲間にも出来ることを実践してほしいと思います。特に教育分野においては、本当に多くのニーズがあります。


d.tech高校内観(Hall West)

今回の協働で素晴らしい点のひとつは、オラクル教育財団がコアバリューとするヒューマンセンタード・デザインを実施する学校、d.techと出会えたことです。オラクルは学校を運営しませんが、支援することで学校運営を可能にしています。オラクル教育財団は、生徒が年に4回選べるインターセッションのクラスの一部を提供しています。

われわれがデザイン思考に情熱的な理由は、日々の生活で実践できるスキルとして最も有用なものだと考えているからです。

デザイン思考を実施するには、「トライアルとエラーが必須」です。失敗から学び、次のプロトタイプの改善に繋げる事で、レジリエンスを身につけていきます。予測不能で変化が激しい未来への準備として、若者が早くからこのようなマインドセットを身につける事は非常に有用です。

「年間100時間」のボランティア活動

オラクル教育財団のスタッフがクラスを担当するインターセッションは、オラクルのボランティアコーチに支えられています。彼らや彼女たちは、2週間、毎日3時間、すなわち30時間をコミットします。授業の前にはたいてい、学生とランチも一緒に食べるので、1日実際には4時間くらいかけている人も多いでしょう。

オラクルでは、上司の承認があれば平日も年間100時間までオラクル教育財団のプログラムにボランティアとして貢献することを認めていますし、他のNPOについても年間40時間までの参加が可能です。

編集=石井節子

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