「5G版iPhone」は大幅値上げ、400ドルの追加コストを関係筋が指摘

Justin Sullivan / by Getty Images

アップルは今年のiPhone 11に最高レベルのイノベーションを搭載しつつ、割安な価格設定を実現した。しかし、来年の端末にはさらなる変化が訪れそうだ。

アップル関連のニュースサイトAppleInsiderが、著名アナリストのミンチー・クオのレポートを掲載した。2020年のiPhoneは全機種が5Gに対応すると報じられたが、これにより価格は大幅に上昇する見通しだ。

「クオの報告によると、2020年の5G対応のiPhoneのロジックボードは、新技術を盛り込むためサイズが10%大きくなる。ここには新たなアンテナ技術が採用されており、製造コストは35%上昇することが見込まれる」とAppleInsiderは述べた。

クオによるとマザーボードはiPhoneのパーツの中で、OLEDディスプレイやAシリーズのプロセッサに次いで高価な部品だという。「現状では、フラッグシップモデルを5G対応させる場合、サムスンのGalaxy S10シリーズと同様に追加で約400ドルの値上げが必要になる」とAppleInsiderは指摘した。

アップルは製造台数において競合を上回るスケールを誇っているが、利幅の確保も重視している。アップルが5G対応の追加コストを400ドル以下に抑える可能性もあるが、5G端末を購入するファンたちは、数百ドルの値上がりを覚悟する必要がありそうだ。

来年の新型iPhoneにはこれまでの端末を上回る、野心的なイノベーションの搭載が期待されている。待望のTouch IDの復活に加え、ディスプレイにはiPad Proと同様のProMotionテクノロジーが搭載され、画面の動きがなめらかになる。また、従来よりも長距離で深度情報の取得が可能な3Dカメラの搭載や、LighningコネクターからUSB-Cへの移行も予想されている。

これらの最新機能が詰め込まれた端末の価格が、従来よりも上昇するのは自然な流れとも言えそうだ。アップルはここ数年、iPhoneの価格を引き上げつつ、売上を維持してきたが、2020年の端末はこれまでを大きく上回る値上げになるかもしれない。

編集=上田裕資

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