3. 自分に対する慈悲の心を持つ
自分自身に休憩を与え自らの欠点を受け入れることは健康増進の最初の一歩であるだけでなく、規律性の向上と、それによる生産性改善の効果を持つことが研究から示唆されている。これは、意志の固さと自己規律こそあらゆる分野で成功を収める鍵だと論じる多くの医者や自己啓発本の考え方と矛盾するものだ。
自己に対する慈悲心の分野で開拓者的研究者であるテキサス大学オースティン校のクリスティン・ネフ准教授(人間開発学)は、米紙ニューヨーク・タイムズの取材に対し、「私は自分の研究の中で、人々が自分に対してなかなか慈悲心を持たない最大の理由は、自分を甘やかすことを恐れていることだと気づいた」と述べ、「こうした人は、自己批判を通して自分を律することができると考えている。私たちの文化では自分に厳しくするべきだと教えられているので、大半の人が間違っている」と論じている。
4. 誘惑を制御する
重要性が低い作業やソーシャルメディアなどにより、難しくてやる気が起きないがやらなければならない作業に集中できないと感じたら、こうした要因を制御しよう。働かなければならない時間にソーシャルメディアを確認したりネットショッピングをしたりしている場合、フリーダム(Freedom)やセルフコントロール(SelfControl)のようなソフトウエアを使い、こうしたウェブサイトをブロックすること。
携帯電話を見てしまうようであれば、電源を消して片付けておこう。重要性が低いことを優先し続けているようであれば、仕事の場合は同僚に任せ、プライベートの場合はパートナーや友人に任せたり有料で人に頼んだりする。最も緊急のものに集中し、優先順位が高いことを最初に完了する習慣を身に付けたら、重要性が低いものに再び取り組み、その日の後の方で終えればよい。
5. 自分にご褒美を与える
必要な作業を完了するまで、ソーシャルメディアやテキストメッセージを確認したり、携帯電話のゲームやネットショッピングをしたり、テレビ番組を一気見したり、必要がないのにしたいことをしたりしないこと。集中をそがれないようにし、優先事項を完了するまで集中力を保つよう自分にやる気を与えよう。