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Iakov Filimonov / Shutterstock.com

最近、リー・アイアコッカとH・ロス・ペローという2人の有名実業家がこの世を去った。2人ともそれぞれの業界を変えた先見者だったが、メディアのインタビューや書籍を利用した自己ブランディング能力にも長けていた。アイアコッカとペローは、ビジネスはエキサイティングで楽しいものだということを示してくれた。

思慮に富んだビジネス書もまた、マネジメント、戦略、イノベーション、リーダーシップに関する感覚を研ぎ澄ますのに大いに役立つ。以下に、2018〜19年にかけて出版された優良ビジネス書を紹介する。

『Entrepreneurial Leader』(ウィリアム・H・ドナルドソン)

アイアコッカやペローとは違い、ドナルドソンは著名人という訳ではないが、そのキャリアは輝かしいものだ。彼が創業者の一人である投資銀行ドナルドソン・ラフキン・アンド・ジェンレット(行名のドナルドソンは彼の名前だ)は、業界にイノベーションをもたらした。また、エール大学経営大学院の初代学長を務めたほか、医療保険会社エトナの経営立て直しを指揮。さらにニューヨーク証券取引所を率い、米証券取引委員会の委員長としてエンロン事件の対応にあたった。

これから想像できるように、本書にはリーダーシップや、戦略上の難しい決断についての実際的な知見が豊富に記されている。しかしドナルドソンが最も重きを置く基本原則の一つは、「企業家である(entrepreneurial)」ことだ。それには、素早く学習し、計算されたリスクを取り、価値を生むためのユニークな方法を見つける必要がある。

『Connecting the Dots』(ジョン・チェンバース)

ITバブルで非常に大きな恩恵を受けた企業のひとつがシスコだ。しかしチェンバースが入社した1991年当時は前途有望と言える状況では決してなく、シスコは主にルーター市場でのニッチ企業だった。だが大きなポテンシャルを見出したチェンバースは、大胆な企業買収により、同社の急成長を実現。1990年代の成長率は年平均65%で、2000年までに時価総額は5500億ドル(約60兆円)に達した。

チェンバースは本書で、テック業界のトレンドの捉えるに当たってのルールや、スケールの重要性、強力な文化を築く必要性について記している。また、自身の失読症などをめぐる個人的な葛藤についても綴っている。

編集=遠藤宗生

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