アップルは世界で最も先進的なテクノロジー企業としての地位を取り戻すため、来年の5G対応のiPhoneの目標出荷台数を8000万台に設定したという。サムスンは今年のGalaxy S10シリーズで5G対応を行ったが、5G通信が可能なのは最上位モデルのみだった。しかし、アップルは来年の3機種全てを5G対応にしようとしている。
アップルは当初、5Gモデムの供給をインテルに頼る計画だったが、インテルが今年4月にモデム事業からの撤退を宣言したため、この計画は頓挫した。その後、アップルはインテルのモデム事業を買収し傘下に収めたが、アップルが独自のモデムを完成させるのは2021年以降になる見通しだ。
Nikkei Asian Reviewによると、アップル初の5G端末のモデムの供給元は、クアルコムになるという。この端末が発売されるのは今から11カ月後になる見通しで、サムスンが初の5G端末を発売してから19カ月遅れということになる。
5Gの導入は世界の通信キャリアの間でもまだ初期の段階だが、5G対応を急ぐ通信キャリアや端末メーカーらは、アップルがこの市場にやってくる前に、2年に及ぶ契約で顧客を囲い込もうとしている。
また、アップルの5G対応を待ち望むiOSユーザーらも、今年のiPhone 11は見送り、来年の新端末の発売を待っている。