ビジネス

2019.11.01

自社にマッチした人材を採用するのに「ブレスト」が効果的な理由|面白法人カヤック 柳澤大輔

株式会社カヤックCEO 柳澤大輔

「日本的面白コンテンツ事業」を業務内容として掲げ、ソーシャルゲーム事業、ゲーム音楽事業、ウェディング事業、葬儀事業など、多岐にわたるビジネスで話題を呼び続けている「面白法人カヤック」こと株式会社カヤック。

同社CEO・柳澤大輔氏に起業家としての心構えや、ベンチャー企業の組織づくりについてドリームインキュベータの小縣拓馬が聞いた。(全5話)

※本記事は2017年9月に実施したインタビュー内容を基に作成しております。


人を見極める際の「ブレスト」の効能

──採用に関してもM&Aに関しても「何をするかより誰とするか」という共通の価値観をお持ちになっているなと思います。人を見る際に、注意して行っていることはありますか?

採用とM&Aは微妙に違うので一緒くたに語れないというところもありますが、共通する要素があるとすると、どちらも「事前にブレスト」するということですね。

M&Aに関しても、M&Aの後にどういう未来が描けるかというのを社長同士や経営陣同士で一緒にブレストして、お互いわくわくできるかどうかを見ています。M&Aは大変なこともたくさんあるのですが、事前に将来の青写真についてブレストしておくと苦しい時でも一緒に前向きになれます。

──ブレストから出てくるアイディア如何ではなくて、一緒にやっていて、一緒に同じことでわくわくできそうかといった点が鍵だと。

そうですね。ブレストをしてみると「いいね!」と思うタイミングが凄くずれていることもある訳です。価値観が共通しているか、というのは人を見る際のポイントなので、その際にブレストは効率的な手段だと思います。



退職者へのインタビューをHPに載せるシンプルな理由

──「企業のフェーズによって必要な人材が変わってくる」とよく言われているかと思いますが、その点でいうと変化は感じられていますか?

変わったというか、増えたという感じですね。

組織自体が大きくなるにつれ、今までになかった職能が必要となったりします。「増えた」と表現したのは、今まで活躍していた人が活躍しなくなる訳ではないからです。求める人材が変わったという認識は特にありません。創業期の頃からいたような人も新しいことを生み出すために引き続き欠かせないですし。
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文=小縣拓馬 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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