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Solar Roof(TESLA)

米カリフォルニア州の電力会社パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック(PG&E)は、カリフォルニア州北部の約94万世帯を対象に計画停電を実施している。この動きは、同州が山火事と闘い電力網改善に取り組む中で今後も続くだろう。

しかし一方では、新たな取り組みが始まっている。

米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は先週行われた同社の業績発表で、ソーラーパネルと屋根タイルを一体化させた「ソーラールーフ」の新版を導入すると発表し、こうした発電方法が今後20年で普通になると述べた。マスクは今後近いうちに、同社が1週間で1000件の新たなソーラールーフを設置するようになると期待している。そうなれば、家の所有主は環境に優しい行動を取れるだけでなく、計画停電の影響も避けることができる。

基盤確立に苦しんだソーラールーフ事業

マスクがソーラールーフのアイデアを初めて披露したのは2016年のことだ。しかし同商品は、これまでなかなか進展が見られなかった。主な原因は、マスクがリソースの大半をEVにつぎ込んできたことだ。マスクによると、今回の新たなソーラータイルの電力密度は2つの先行モデルの倍で、より多くの電力を生産できる。またソーラールーフは、屋根の上に設置し蓄電池を使用するソーラーパネルよりも経済的だとマスクは述べている。

マスクによると、優遇税制措置を利用した場合、約186平方メートルの住宅にソーラールーフを設置する費用は全て込みで約3万4000ドル(約370万円)だ。マスクは、ソーラールーフの導入に頭金は必要なく、さらにソーラーパネルがあれば家の価値が4%上がると言われていると補足した。保証期間は25年だ。

マスクは業績発表で「目標は、普通の屋根よりも見た目が良く、発電ができ、耐久性と断熱性により優れ、屋根の価格と電気代を合わせた額より設置のコストが低いソーラールーフを開発することだ」と述べた。「経済的な視点から見て、比較的最近屋根を新たに設置した人がソーラールーフを設置することは合理的ではない。ソーラールーフ自体が、太陽光発電機能を備えた屋根だからだ。当社では数週間以内に、屋根の設置をできる限り迅速に始める」

マスクは、最終的な目標が地球の環境改善、具体的には温室効果ガス排出の抑制だと明確にしている。その目標を実現するには、ソーラーパネルが市場で受容され、価格が下がり雪玉効果を生むようにする必要がある。しかし、これはソーラールーフだけではない。同じ考え方が、EVや蓄電池にも応用できるからだ。

翻訳・編集=出田静

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