ビジネス

2019.10.30 07:00

異業種の融合──食とスポーツが生み出した、新たなパートナーシップの形

(左)フェンウェイ スポーツ グループのフェンウェイ スポーツ マネージメント(FSM)でアジア事業戦略担当兼広報を務める吉村幹生氏、(右)日本ハム執行役員 スポーツコミュニティ部 部長の前田啓次氏



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前田:私達が力を入れようとしている地域と、リバプールFCが展開を拡げていこうとする地域が、同じく東南アジアであることも大きな要因ではありましたね。

吉村:リバプールFCはグローバル、特にASEANや東南アジアに多くのサポーターを抱えています。東南アジアのサポーターの人気はとても熱いものがあります。そこに日本ハムさんはすでに事業展開をしておられるんですよね。

前田:既にタイとベトナムに加工品の工場があり、マレーシアにも進出をしました。東南アジアは私達も力を入れているエリアです。
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吉村:日本ハムさんのそのような事業領域や、そこでの注力事業についても営業に伺ったことで初めて詳しく知ることができました。

前田:今の日本ハムは海外での知名度はゼロに近いため、短期的なリターン(効果)はなかなか望めないと思います。しかし2年3年掛けて今回の機会を活用し、地道な企業活動を通して認知度を上げていくことが出来ればと思います。

吉村:今の時代、特に若い世代に対するブランドの作り方はとても大事な時代になってきています。「どのような会社なのか? どういったフィロソフィーを持っているのか? 何をしているのか? 」ということに非常に関心が高いという調査データもあります。

この若い世代が多い東南アジアで事業展開してくことを、日本ハムさんは丁寧に話してくれましたので、共に様々な価値をしっかり作りながら東南アジアでのビジネス展開のお手伝いを考えていければと思います。

──日本ハムとしてはこのパートナーシップのROIはどのように測り、成功をどのように捉えていくのでしょうか。

前田:今は海外のコーポレートブランドの認知度がゼロに等しいので、その浸透が先決ですね。何年かごとに調査を行うことも含めて、浸透度を評価の基準にしていきたいと思います。しかし、まだそのレベルには達していません。

現在は社内報告でも活動報告に留まっていますが、最終的にはニッポンハムブランドの浸透度が大きな評価軸になっていくものと思います。

<後編へつづく>

文=新川諒 人物写真=小田駿一

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