現代自動車は自動運転車のセンサーを開発する「Pony.ai」や、ソフトウェア企業の「Via」と提携し、モバイルからの配車を実現する。車両には現代自動車の小型クロスオーバーSUV車両、KONAのEV(電気自動車)版が使用される。
サービス開始は11月4日で、利用者はBotRideアプリから配車を依頼できる。Viaが開発したアルゴリズムで、利用者は車両をシェア可能で、ドライバーは効率的な運用を行える。
BotRideのサービスには2人の人間が同乗し、安全面の管理を行う。「オペレーションは自動運転で行われるが、必要な場合は人間が操作する」と現代の広報担当のMiles Johnsonは述べた。
現代自動車のビジネス開発部門主任のChristopher Changは声明で「今回のサービスは大学生を含む、数百名のアーバインの住民が対象となる。プロジェクトの目標は、自動運転車両に乗車中の顧客の行動を把握することにある」と述べた。
今回の現代自動車の取り組みは、同社が競合と戦う上で、重要なマイルストーンとなる。アルファベットの自動運転部門の「ウェイモ」は、ロサンゼルスの一部の地域の3Dマッピング化を開始している。ウェイモは人間のセーフティードライバーが同乗する有料のロボタクシーサービスを、アリゾナ州フェニックスで開始しており、今後は米国全土にこのサービスを拡大しようとしている。
現代自動車は今回のBotRideの試験プログラムにより、ウェイモを追撃したい意向だ。同社は、ロシアのヤンデックスとも提携し、自動運転分野でのポジションを確立しようとしている。
「BotRideプログラムを通じ、モビリティ関連で新たなサービスの商用化の可能性を探っていく」と現代自動車のプロダクト戦略部門のDaniel Hanは述べた。
今回の試験プログラムは約3カ月間実施される。その後、カリフォルニア大学アーバイン校の学生らが、サービスの評価を行うという。