有道のCEOのFeng Zhouは、ここ最近の市場の見通しの不透明感を認め、米国で上場する中国企業が減少中であると述べた。昨年は32社の中国企業がニューヨークでIPOを果たし、過去8年で最高件数を記録していた。
有道はナスダックに上場するNetease(網易)からスピンアウトした企業で、経営陣は中国のオンライン教育市場の長期的な成長を見据えている。「当社は米中の貿易に絡む事業は行っていない」とZhouは述べた。
Zhouによると有道の月間ユーザーは中国で1億人に達しており、年間70%の成長率を達成したという。中国で急拡大を遂げた多くのデジタル企業と同様に、有道はまだ黒字化を果たしていない。ただし、一部のセグメントでは利益を出しており、近い将来に他の部門の収益化も見込めるという。
有道はオンライン辞書や翻訳ツールを無料で提供し、1学期あたり200ドル程度の有料コースを提供している。同社はIPO価格を17ドルに設定し、9000万ドルの調達を想定していた。有道が上場先に香港ではなく、ニューヨークを選んだ理由をZhouに尋ねると、創業者のWilliam Dingがニューヨーク市場との関わりが深く、会社のマイルストーンとしてニューヨークが好ましいと考えたからだと述べた。
NetEaseは上場後の有道の株式の約58%を保有し、支配権を維持している。同社にシリーズAで出資したLegend Capitalらの出資元は、IPOに際し株式を売却していない。創業者のDingは上場時に新たに2000万ドルを出資した。