ビジネス

2019.11.03

寄付では世界を変えられない3つの理由

Debra L Rothenberg/WireImage


非常に大きな寄付金と影響力を持つビル&メリンダ・ゲイツ財団だからこそ格好の標的にはなったものの、これらは全て、他の慈善団体も当時行っていたことだ。そしてその多くは、現在でもこの習慣を続けている。あえて言えば、平凡な市民である私たちも同じことをしている。自分たちの選択が人や地球に及ぼす影響を全く意識せず、金融機関に投資したり消費者として選択したりしているからだ。

しかし現在では、個人としても機関としても、自分の価値観と合った場所に投資するためのツールが存在し、資金の全てをインパクト投資(社会的問題を解決しつつ経済的利益の獲得を目指す投資)に充てる人が増えている。

私が共同設立者を務めるインパクト投資企業キャンディード・グループ(Candide Group)では、慈善団体リブラ財団(Libra Foundation)の「100パーセントをインパクトに」の目標を支援している。同財団は、地域の菜園に資金提供するだけでなく、低収入のコミュニティーに手頃で健康的な食べ物を提供する企業にも投資できる。また、イークオル・ジャスティス・イニシアチブ(Equal Justice Initiative)のような刑事司法グループを支援することで、民間の刑務所にも投資しているといった偽善行為を避けることができる。

もう一つの代替策は、2つある腕のうち1つが後ろで縛られたままの状態で正義のため闘い続けることだ。しかし、慈善家としての私たちの目標は永遠に闘い続けることだろうか、それとも実際に勝つことだろうか? 私たちが重い腰を上げ、リソースの全てを社会変革に向けることが世界では必要とされている。

翻訳・編集=出田静

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