As Mobile Economist at TUNE, I forecast and analyze trends affecting the mobile ecosystem.

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アップルが「総合メディア企業」に向かう姿勢がさらに鮮明になった。アップルは10月24日、アマゾンのストリーミングデバイスFire TV向けの「Apple TV」アプリの配信を開始した。

アマゾンの担当者はFire TVの公式ブログで次のように宣言した。「Fire TVの利用者らは本日から、アップルのApple TVアプリをダウンロードして、コンテンツを楽しめる。アプリ内から全てのiTunesライブラリにアクセス可能で、アップルのプラットフォームで購入及びレンタルしたTV番組や映画の視聴が可能になる。今後は、Apple TV+の利用も可能になる」

この動きはコンテンツ配信分野で長年、対立関係にあったアップルとアマゾンの和解とも思えるが、サービス開発の段階ではライバルと協力するが、それを販売する段階では競合する「コーペティション」的な取り組みとも言えそうだ。

ただし、ここには少々ややこしい状況もある。Apple TV+は今後、アップルのハードウェアのApple TVだけでなく、アマゾンのFire TVにダウンロードしたApple TVアプリでも視聴可能になる。Fire TVではアマゾンプライムの動画サービスや、ネットフリックス、Huluなどの多様なサービスが利用可能だ。

しかし、アップルはアマゾンがロイヤリティ支払いを拒否していることを理由に、iOSのキンドルアプリ内でのアマゾンの課金を許していない。これと同様に、今回始動したFire TV向けのApple TVアプリでも、アマゾンの課金でコンテンツの購入やレンタルは出来ない。新たなコンテンツの追加はMacやiPhoneなどの、アップル製デバイス経由で行う必要があるのだ。

Fire TV向けのApple TVアプリは米国・カナダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン・インドで利用可能になっている(日本は未対応)。また、アップルのオリジナル作品を含む、ストリーミングサービスのApple TV+は、11月1日からFire TVで利用可能になる。

編集=上田裕資

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