起業家たちの「頭の中」

株式会社カヤックCEO 柳澤大輔

「日本的面白コンテンツ事業」を業務内容として掲げ、ソーシャルゲーム事業、ゲーム音楽事業、ウェディング事業、葬儀事業など、多岐にわたるビジネスで話題を呼び続けている「面白法人カヤック」こと株式会社カヤック。

同社CEO・柳澤大輔氏に起業家としての心構えや、ベンチャー企業の組織づくりについてドリームインキュベータの小縣拓馬が聞いた。(全5話)

※本記事は2017年9月に実施したインタビュー内容を基に作成しております。


共同創業の困難を乗り越えた3人に共通していた価値観

──御社は柳澤さんと、CTOの貝畑さん、CBOの久場さんの3名で起業されたというのが印象的です。どのような想いで起業されたのでしょうか?

私は着眼点重視型の起業家だとは言いましたが、根底に「こういうものが美しい、美しくない」という概念への拘りはすごくあります。「友達同士で始めて、あれだけ仲良かったのに、途中で様々なトラブルで揉めてバラバラに…」という共同創業によくある失敗ケースのような、自己中心的な人の姿はあまり美しくないなと思っています。

揉めてもいいですけど(笑)、仲良くやっていれば、それはそれで世の中を面白くできるのではないかなという思いもありました。

──共同創業が上手くいく秘訣はあるのでしょうか?

これは9割は「運」だったと思います。

私たちの最初はなんとなく一緒にやろうと、特に役割分担も決めずのスタートだった訳ですが、ずっと「3人が代表」であり続けるというのは極めて難しいなとつくづく分かりました(笑)。「何かを目指そう」という時に絶対に方向感が合わない時があるな、と。

それでも3人で仲良くやれてこれたのは「運」だと思うんです。偶然「上場しよう」というタイミングも「どういう機会に引退しないといけないのか」という認識も一致していました。

でも振り返ってみると、なんとなく「こういう人は素晴らしいよね」という人材に対する価値観が3人とも一致していたからだという気がします。

──「運」を掴めるほど価値観が合致していたというのは、創業前から何か直感があったんでしょうか?

共同代表の相性にも、どうしても言語化できない感覚的なものが横たわっているんだろうなという気がします。

私は地域の活動もやっているので、経済的なしがらみや評価から解放された仲間と仕事をする楽しさというのもしみじみ感じている一方で、ずっと一緒にやっていると「感覚的にセンスが合わない」という、言葉で説明できない相性みたいなものの存在も感じています。男女の関係に例えれば分かると思うんですが、遺伝子レベルでどうしようもなく合う合わないがあったりしますよね。

ですが、直感で「この人と一緒にやったら上手くいく」と創業時から理解していたかと言われたら理解していなかったと思いますし、その辺りはやっぱり「運」だと思いますね(笑)。

文=小縣拓馬 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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