現在1店舗しかないが、今後タイミングが合えば健康志向でオシャレな人が多いエリアにも出店していくことも考えているという。
「日本ではタピオカティーは“インスタ映え”のための飲み物になっていると思いますが、私が提供するものは処方箋のようにしていきたい。その時の心や体の状態からメニューを選んでもらいその症状を軽くして欲しい。そのためにも、いろんな種類のドリンクを開発し、そのドリンクにあったカスタマイズされたタピオカも作っていきたいですね」
日本人女性にもっと活躍してほしい
小林はサンフランシスコに移ってからすぐに、現地にいる20代〜30代の日本人を集めた黒会というパーティを年に数回開催しており、そこで多くの日本人女性と会ううちにもったいなさを感じるようになった。
「夫がサンフランシスコで新しい挑戦していて、何か自分もやりたいけど、どうしたらいいかわからない、趣味の域を超えた才能を持っているけど生かす場がない。“異国の地だから”という理由で諦めることが簡単になっているように思えてしまい、それがただただもったいない、と。『もっと日本人女性も活躍してほしい』という願いも込めて、実は従業員はみんな日本人女性です。
ちなみに、これはまだ従業員にも内緒ですけど、彼女たちの趣味や特技が披露できる場も設けようと計画しているところです。この記事でバレちゃいますけど(笑)。写真で着ている黒いアシメントリーなデザインが好評のユニフォームは、裁縫が得意な従業員の作品です」
テイスティングパーティを開催したときの写真。中央に写るのが小林
シリコンバレーでは近年、女性の活躍を後押しする動きが高まっており、スタートアップや大企業の経営陣のポジションに女性が就任する事例が増えてきているという。
両手の先を合わせているのが特徴的なBOBA PINKのロゴ。これは手話で「more」という意味を表現するときのために使われるという。心と体がもっと欲しくなるタピオカティーをつくる。小林の挑戦はまだ始まったばかりだ。