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アップルやNBAが、香港で続く民主化デモ運動に絡み、中国政府寄りの姿勢を示す中で、米国のゲーム大手「ウィザーズ・オブ・ザ・コースト」は、有名プレーヤーが香港のデモ活動支持を表明することを容認した。

ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは世界で2千万人を超えるプレーヤーとファンを持つ戦略トレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」を運営しており、10月18日〜20日にその世界大会が開催された。

カリフォルニア州ロングビーチの会場のステージで、香港のプロ選手のリー・シー・ティエン(李詩天)は顔に赤いスカーフを巻き、片目を隠して、香港の民主化運動家らへの支援を表明した。

試合後のインタビューで、ティエンは「故郷の香港の人々は厳しい状況にさらされている。私は自由にゲームがプレイできて嬉しい」と述べた。

世界大会の模様はネットで中継され、ティエンの抗議の様子もノーカットでオンエアされた。彼はその後、ゲームメディアのPolygonの取材に応じ、彼の抗議行動は同じく香港出身の有名ゲームプレイヤー、呉偉聡選手にインスパイアされたものだと述べた。

呉は10月6日のデジタルカードゲーム「ハースストーン」の試合後のインタビュー中に、ガスマスク姿で香港デモのスローガンを叫んだ。これにより同ゲームの運営元のアクティビジョン・ブリザードは、呉に獲得賞金の剥奪と1年間の出場停止処分を下していた。

Polygonによると、ティエンは2014年の香港の雨傘運動の際にも、デモ活動を支援する行動をとっていた。

アップルやNBAなどの米国の大手は、中国でのビジネスを優先し、中国政府の意向に沿う動きを見せている。一方でゲームファンたちからは、中国寄りの姿勢を示すアクティビジョン・ブリザードのゲームをボイコットする動きも起き、3人の大学生選手が「香港に自由を、ブリザードをボイコットせよ」との横断幕を掲げた。

また、米国議員のマルコ・ルビオやアレクサンドリア・オカシオ=コルテスらは、アクティビジョン・ブリザードを非難する公開書簡に署名した。

一方で、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの親会社のハスブロは、トランプ政権による中国への制裁関税の影響を避けるため、中国での製造を大幅に減らしている。

ゲーム企業の多くは、巨大な中国市場での売上に依存しているが、他の大手ゲーム企業が今後、香港で続く民主化デモにどのようなスタンスをとるかが注目される。

編集=上田裕資

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