スマホの限界を超えてきた、グーグル「Pixel 4シリーズ」ハンズオン

グーグルから発売される「Pixel 4」「Pixel 4 XL」の進化したカメラなどハイライトとなる機能を試した


シャッターを切る操作だけで美しい写真が撮れるカメラ

Pixel 4シリーズの新しいカメラ機能を試してみた。

メインのデュアルレンズカメラは標準と1.8倍の望遠レンズという組み合わせだ。カメラや写真が好きな方は1.8倍ズームと聞けば中途半端な倍率であるように思うかもしれない。Pixel 4シリーズには6GBのRAM(メインメモリ)とデバイス上で高度なコンピューティング処理を常時行うための「Pixel Neural Core」と呼ぶ機械学習専用のエンジンが搭載されている。この高度なプラットフォームと連携しながら、ふたつのイメージセンサーが取り込んだ画像データを瞬時に合成、最大8倍のデジタルズーム撮影まで精細感の高い写真を手軽に残せる「超解像ズーム」がPixel 4シリーズの強力な武器なのだ。


Pixel 4のカメラアプリでは撮影時に画面をタップすると、上部にマニュアルで露光バランスを調節できるゲージが追加された。全体の明暗、および暗部階調をプレビューしながら調節できる

Pixel 3/3aシリーズにも搭載されている「夜景モード」を使うと、少し暗い場所にカメラを向けた場合でもシャッターを押すだけで明るく色彩豊かな写真が撮れる。操作方法はカメラアプリを起動して「夜景モード」を選ぶだけ。とても簡単だ。




暗い室内に置いたカラフルなマスコットを通常モードで撮影した写真(上)と「夜景モード」で撮影した写真(下)の比較。明るく色鮮やかな写真が撮れる。もっと暗い場所であれば、スマホを三脚に立ててシャープな切れ味豊かな写真を撮りたい

この夜景モードによる撮影時にも「Pixel Neural Core」エンジンがパワフルに稼働している。Pixel 4シリーズに新しく追加された「天体写真機能」では、周囲に灯りがほとんどないような場所で“夜空に散らばる星”のような被写体を美しく撮ることができる。周辺環境の光量が少ないことをスマートフォンが検知すると自動的に天体写真機能が起動して、最長4分間に15枚のHDR写真を連続して撮影・合成する。東京の夜空はとても明るいため、今回はグーグルの提供によるPixel 4で撮影した天体撮影の作例を紹介しよう。


グーグルの提供による天体撮影の作例写真。自然に囲まれた真っ暗闇の中でもスマホで簡単にきれいな天体写真が撮影できる

もちろんPixel 4シリーズのカメラは夜景や天体など、少し特別な被写体を撮影する時だけに真価を発揮するわけではない。少し暗い室内で家族や友達と一緒に撮るスナップ写真もきれいに残せる。誰もがシャッターを切る操作だけで美しい写真が撮れる、ユーザーの目線から完成度をブラッシュアップしたPixel 4シリーズの馴染みやすさに注目したい。




標準・望遠のデュアルレンズカメラシステムによって安定して高精細なズーム撮影を可能にする「超解像ズーム」の機能もPixel 4シリーズの見所だ

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文・写真=山本 敦

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