ビジネス

2019.10.20

ウィル・スミスも出資、テック業界の黒人を支援するファンド

ウィル・スミス by Gettyimages


囚人にプログラミングを教えるNPO

Culture Leadership Fund は10月11日、寄付の対象となる11のNPOを発表した。その中には、囚人にコーディングを教える「The Last Mile」や黒人、ラテン系アメリカ人、アメリカ先住民のリーダーにトレーニングを提供する「Management Leadership for Tomorrow」が含まれる。

寄付対象に選ばれた「All Star Code」の創業者、Christina Lewisは、「このファンドが出資してくれるのは夢のようだ」と話す。All Star Codeは、有色人種の若い男性向けにコーディングの短期集中特訓プログラムを提供している。

Lewisによると、ベンチャーキャピタルがオフィスや講演者を提供することはよくあることだが、寄付を行うのは珍しいという。「彼らが口先だけでなく、行動で示してくれるのは本当に心強い」と彼女は話す。

シリコンバレーには、有色人種や女性が設立したスタートアップへの出資を専門に行うファンドが存在するが、Cultural Leadership Fundはテック業界の多様性を推進する組織に寄付をするという独自のアプローチをとっている。

Cultural Leadership Fundに出資する音楽プロデューサーのショーン・コムズは、次のようにコメントしている。「若いアフリカ系アメリカ人が、テクノロジーを習得することを支援できることにとても興奮している。このパートナーシップは、私の出身地であるハーレムから次世代のリーダーを送り出すことにも寄与するため、とても感謝している」

Cultural Leadership Fundは、テック業界の多様性向上を図ると同時に、黒人などマイノリティが同ファンドの支援先に就職することも支援している。

「NPOとの協業を通じて、多様なバックグラウンドを持った人材のネットワークを構築し、出資先企業に紹介することが可能だ。我々のパートナーと一緒に新たな人材のパイプラインを構築していきたい」とLyonsは語った。

編集=上田裕資

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