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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

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ニュージーランドとイラン、2週間の休暇を過ごすとしたらどちらがいい? 前者を選んだ人は、それぞれの国の評判について自分が持つ認識に影響されている可能性が高い。では、国の評判はどのように形成されるのだろう?

国の評判に影響する要素は、ニュースの一面を飾るような出来事や、経済・環境的な状況などさまざまだ。人は意識的にせよ無意識的にせよ、仕事や住む場所、旅行先を決める際にこうした評判を考慮している。

国や企業の評判に関する調査やマネジメントのサービスを提供する米コンサルティング会社レピュテーション・インスティテュート(RI)は2008年以降、主要8カ国(G8)の国民を対象としたアンケート調査を実施し、国の評判に関する年次ランキング「Country RepTrak」を発表している。

今年の上位の顔触れの中には、最近の出来事を踏まえると意外な国もある。例えばカナダは、ジャスティン・トルドー大統領が顔を茶色や黒色で塗る差別的な仮装を過去3度にわたりしていたことが判明したにもかかわらず、昨年から順位を1つ上げて6位となった。これは、調査が今年3月から4月に行われたからかもしれない。

一方で誰もが納得するだろう結果として、スウェーデンが2年連続で1位に輝いた。RIのスティーブン・ハーングリフィス最高評判責任者(CRO)は「スウェーデンが1位を取るのは当然のこと。同国は自国のストーリーを伝えるために甚大な努力をしてきた」と語る。

ハーングリフィスが言うこの「ストーリー」は偶然の産物ではなく、「シェアリング・スウェーデン」というキャンペーンによるものだ。ビジネス戦略と似た方法でファクトシートとガイドを集約したこのキャンペーンは、海外での自国に対する認識の形成を目的に政府機関「スウェーデン協会」が企画したもので、政府による障害者支援政策から国内での就業や起業方法まであらゆる側面に触れている。

このように綿密に作り上げられたストーリーのほかにも、スウェーデンという国を物語っている要素としては、同国がいかに国民を大切にしているかがある。スウェーデンの国民皆保険制度は長年にわたり高く評価されてきた。また男女平等への積極的な取り組みにより、男女間の賃金格差は世界で最低レベルとなっており、女性は男性の82%の賃金を得ている。

同じく男女間の賃金格差解消に努めている国にはスイス、ノルウェー、フィンランド、ニュージーランドがあり、今年のランキングでそれぞれ2位、3位、4位、5位となった。さらに特筆すべきこととして、ノルウェーとニュージーランドの首脳がいずれも女性(エルナ・ソルベルグとジャシンダ・アーダーンの両首相)だという点がある。

編集=遠藤宗生

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