世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版


国に関する一般の認識はこれまで、その国の美しさ、文化、友好的な姿勢、ライフスタイルなどが主なポイントとなっていたが、今年はもう一つの大きな要素が浮上した。それは国の統治能力だ。

英国を例に見てみよう。英国は2つ順位を下げて18位となったが、この一因として英議会の能力が世界で疑問視されていることがある。RIのイザドラ・レビー上級研究部長は「英国ブランドをめぐる感情的な二極化が起きている。これは2016年のブレクジット国民投票に始まり、交渉が何年にもわたり続く中で英国の自己認識と他の国々が持つ認識の差が広がり続けてきた」と語る。(英国ではRIの調査から数か月後、首相がテリーザ・メイからボリス・ジョンソンに交代しており、調査の時期が異なれば結果にも影響していたかもしれない)

もう一つの例が米国だ。米国の評判は2016年以降、急激に低下しており、今年は2つ順位を下げてフィリピンよりも低い36位となった。フィリピンは、麻薬戦争の一環として多数の容疑者を殺害しているロドリゴ・ドゥテルテ政権によって率いられているにもかかわらず、意外にも35位に入った。

英国は世界での地位が下がろうとも自国民からの支持はおおむね保ってきたが、一方の米国は国内外からの信頼を失っているとみられる。これはおそらく、ホワイトハウスが時折発するナショナリスト的なメッセージの影響だろう。レビーは「ここに断絶がある。経済は発展しており、ビジネスも順調だが、米国が支持しているものは何なのか? 米政府が本当に体現しているものは?」と語る。

だが一方で、最も評判が下がった国はベネズエラだった。同国が3つ順位を下げて49位となったことは一見たいしたことでないようにも思えるが、ベネズエラの評判スコアは6ポイントも下がり、ランキングに入った国々で最大の下落幅となった。

ベネズエラへの信頼は何年も続く経済的・人道的・政治的な危機によって損なわれてきたことは間違いないが、最近の騒乱の要因となっているのは、不正が広く叫ばれた選挙で再選して今年1月に2期目の任期を開始したニコラス・マドゥロ大統領と、その直後に暫定大統領就任を宣言した野党指導者フアン・グアイドの間で1年近く続く権力争いだ。

今年の「世界で評判の高い国ランキング」上位20位は次の通り。

1位 スウェーデン
2位 スイス
3位 ノルウェー
4位 フィンランド
5位 ニュージーランド
6位 カナダ
7位 デンマーク
8位 オーストラリア
9位 オランダ
10位 アイルランド
11位 日本
12位 スペイン
13位 オーストリア
14位 ベルギー
15位 イタリア
16位 ポルトガル
17位 シンガポール
18位 英国
19位 ドイツ
20位 チェコ

編集=遠藤宗生

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい