ラグビーW杯の特需は「仕事検索」にも 関連職の人気「64倍」に

Dave Winter / Getty Images

「ブレイブ・ブロッサムズ」こと日本代表チームの快進撃で、さらなる盛り上がりを見せるラグビー・ワールドカップ。空前のラグビー旋風に伴い、関連する仕事への「トライ」を試みる人が増えているようだ。

求人情報専門の検索エンジン「Indeed」を展開するIndeed Japanの調査によると、ラグビーに関する仕事の検索数は、調査開始時の2014年10月に比べ、大会開催を控えた2019年6月時点で20.6倍に急増。その後7月には26.2倍、8月には40.0倍となり、大会開催期間の9月には63.6倍にまで増加した。

職の特需と同様に、求人数も右肩上がりだ。2019年6月時点でラグビーに関する仕事数は2014年10月から121.0倍に増加。8月には113.9倍と一時下がったものの、9月には138.8倍に増え、過去5年間で最多の仕事数を誇った。

ラグビーに関連する仕事の内容は、「ワールドカップの運営・受付スタッフ」「データ分析」「ショップスタッフ」など多岐にわたる。それに対しラグビーに関連する仕事探しにおける検索ワードでは、「ワールドカップ」「英語」「通訳」などワールドカップに関連するものが上位にあがった。自国開催の国際大会に関連した仕事への高い需要が伺える。

ラグビーに関する仕事検索地域の分布も、その傾向を表している。2018年9月から2019年8月までの1年間で、ラグビー関連職の検索が行われた都道府県は47都道府県のうち14都道府県に限られ、その内1位から12位までは国際大会の試合開催地だった。特に東京・大阪での検索が多く、東京は全体の27.2%、大阪は21.6%を占めた。一方で実際の採用は関東圏を中心に行われており、東京・神奈川・埼玉で全体の80%を占めた。

史上初の決勝トーナメント進出を果たした日本代表は、20日の準々決勝で世界ランク3位の南アフリカと対戦する。4年に一度、いや、一生に一度の勇姿を、当事者の目線で見届けるのも一興だ。

文=大竹初奈

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