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マーケット、ミレニアル世代、マネー担当。

Tom Newby/ bigstock.com



 任天堂がマリオブラザースを世に送り出したのは1981年のこと。アーケートゲームの「ドンキーコング」の登場キャラクターとして一世を風靡したマリオが、ついにスマホに進出することが決定した。

 このニュースを受けて、3月17日のNY株式市場では、任天堂の株価終値が前日比27.5%上昇の18.22ドルを記録(米国預託証券、ADRの株価)。ゲーム会社の株の一日の値上がり幅としては、1990年以来で最大。年初来で40%の上昇となった。

 任天堂は今後、日本のモバイルゲーム・パブリッシャー、DeNAと組み、スーパーマリオやその他の同社のキャラクターをスマホ向けに展開していく。また両社は任天堂のIPを利用した新たなスマホ向けゲームも開発予定だ。

 同社は発表の中で、次のように述べた。「今回の共同運営の開始により、より多くのお客様が弊社のゲームに接して頂けることを期待しています。また、DeNAは任天堂の知財を活用することにより、同社のコア・ビジネスであるモバイルゲームをグローバルに展開していけるものと期待しています」

 任天堂とDeNAはそれぞれ約220億円(1億8,100万ドル)ずつ出資する。任天堂はDeNAの発行済み株式の約10%を、DeNAは任天堂の同1.24%の株式を取得する。

 フォーブスのゲーム担当記者エリック・カンはこの提携を「驚天動地」なものだと語る。カン記者によると、任天堂の岩田聡悟社長は会見で「今回の提携で、スマホとゲーム専用機の間に大きな橋がかけられる。スマートフォンがゲーム専用機を駆逐するとは思わない。これから、全く新しい需要が生まれるだろう」と述べたという。

 任天堂は同社のコアビジネスであるゲーム専用機への情熱を無くした訳ではない。その証拠に「NX」というコードネームで開発が進む、新たなコンセプトのゲーム専用機プラットフォームも発表した。

 任天堂は周知の通り、モバイルゲームの分野では出遅れている。任天堂の米国での株価は、今回の株価上昇を経てもなお、2007年10月につけた77ドル超という値に比べると、70%も低い水準にある。今回の提携は遅すぎる決断だったという見方もある。

 モバイルに特化したゲーム企業大手のジンガや、「Candy Crush」で知られるキング・デジタル社も現在は、IPO当時よりも20%以上も株価を下げている。ジンガの17日の終値は2.62ドルだった。ピーク時の株価から82%も下げているのだ。

文=サマンサ・シャーフ(Forbes)/ 編集=上田裕資

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