台湾とアジア地域に関するあまり知られていない話題をカバー

iPhone11/Getty Images

アップルは最新端末のiPhone 11及び11 Proの販売を9月から開始したが、台湾のサプライヤーや組み立て工場は、昨年を上回る受注を得ることを期待している。

米中の貿易摩擦はアップルの中国の工場に打撃を与えた一方で、iPhone 11に搭載された最新鋭のUIチップは、台湾の半導体メーカーに新たな収入源をもたらすことになる。

「アップルは近年、台湾の部品サプライヤーや組み立て工場への依存度を高め、中国企業への依存度を減らしてきた」と調査企業Strategy Analyticsの担当者は話す。

台湾企業はこれまで主に、金属製のケーシングやチップなどの小型部品をiPhone向けに提供してきた。

テック業界の専門家は、少なくとも17社の台湾企業が、iPhone 11の製造に関わると見ている。「これまでのiPhoneに比べて、11の製造においては台湾企業が果たす役割が増した」とMarket Intelligenceのアナリストは述べた。

新型iPhoneのカメラ部品を提供するのは、これまでと同じく台湾のLargan Precisionだ。パッケージングはASE Technologyが行い、タッチモジュールの提供はTPK Holdingが行う。アルミニウムやマグネシウム製の金属部品の製造はCatcher Technologyが手がけることになるという。

iPhone 11に新たに投入される、空間認識能力を持つチップのU1の製造は、TSMCが行うと、Market Intelligenceは述べている。また、iPhone 11の組み立てはフォックスコンとペガトロンが手がけることになる。

一方で、TrendForceのアナリストによると、一部のカメラレンズの製造は台湾中部のGenius Electronic Opticalが行うという。iPhone 11の3Dセンシングモジュールの製造は、前回のiPhone Xと同様にWin Semiconductorsが手がけることになる。さらに、バッテリーパックはSimplo Technologyが供給すると見られている。

これらの企業の株価は、今後の需要の高まりを示している。Genius Electronic Opticalの株価は10月2日時点で、年初から172%の上昇となった。ペガトロンの株価も同期間で8.8%の上昇、TPKも19.2%の上昇となっている。

米中の貿易交渉の進展次第で、さらに多くの受注が台湾企業に舞い込むことになると、Strategy Analyticsの担当者は話した。米国の中国に対する制裁関税の発動により、中国から米国への電子部品の輸入コストはこれまで以上に上昇した。9月1日には米国が1250億ドル相当の中国製品に15%の制裁関税を発動したが、そこには大量のコンシューマ向け電子製品が含まれていた。

「iPhoneの製造に台湾企業が果たす役割は、今後も拡大するだろう。米中の対立により、中国から事業を引き上げる企業が増えている」とStrategy Analyticsの担当者は続けた。

編集=上田裕資

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