━━これからユーチューブはどうなっていくのでしょうか。
ユーチューブでは、開かれた場であることと同時に場の責任を守るための取り組みを強化しています。
その中で「4R」という方針があります。これは、違法なコンテンツを「削除する(Remove)」こと、信頼できる情報を「大きくする(Raise)」こと、ポリシーやガイドラインのボーダーライン上にあるコンテンツの広がりを「減らす(Reduce)」こと、そしてクリエイターに「報いる(Reward)」ことの4単語から由来しています。
併せて、クリエイターとユーザーの関係をより良いものにするために、自分の好きなチャンネルの有料メンバーになり特典を得られる「チャンネルメンバーシップ」やライブ配信中のチャット機能で自分のコメントを目立たせる「スーパーチャット」などの機能を提供しています。
また、クリエイターの皆様が多彩な表現をできるように「ライブ配信」や「プレミア公開」などの機能も発表しています。
2005年にユーチューブが始まり、その火のつき方はあっという間だった。2006年にグーグルのユーチューブ買収が完了し、2012年時点で、月間ユニークユーザーは8億人になった。2018年に「ユーチューバー」は日本の小学生の「将来つきたい職業」ランキングで3位に浮上した。
全く問題が起きなかったとは言えないが、ここまで多くの人に普及したのは、ユーチューブが「開かれたプラットフォーム」だけではないことが担当者からの言葉もうかがえる。多くの人が「自由」やサービスの「快適さ」を感じるためには、場の責任が問われてくる。だからこそ、テクノロジーだけに頼らず、「人間」的なバランス感覚も大切にしているのではないか。
フェイクニュースが流されているのは、フェイスブックだけではない。ありとあらゆるプラットフォームがその影響力ゆえに利用されている現実がある。視聴者やクリエイターが求めている安全安心な空間にプラットフォーマーとしてこたえているからこそ、ユーチューブは揺るがぬ地位を確立してきたのだろう。